情報は速さか確かさか。人々の考えは(最新)

2024/07/10 02:32

このエントリーをはてなブックマークに追加
2024-07022024年6月4日に博報堂DYメディアパートナーズのメディア環境研究所が発表した、メディアのすう勢を推し量る指針となる定点観測データが豊富に盛り込まれた「メディア定点調査」の最新版「メディア定点調査2024」では、多様なメディアの動向や、利用者のメディアに対する意識を推し量れるデータが多数確認できる。今回はその中から、情報に関して人々がどのような認識を持っているのか、速さか確かさか、どちらを優先すべきかの観点から見ていくことにする(【「メディア定点調査」とは】)。

スポンサードリンク


今調査の調査要項や注意事項は先行する記事【メディア接触時間推移】で説明済み。詳しくはそちらを参考のこと。

次に示すのは情報に関する2つの設問「情報は内容の確かさよりも伝える速さだ」「情報は伝える速さよりも内容の確かさだ」について、同意できる人の動向を属性別に記したもの。例えば「情報は内容の確かさよりも伝える速さだ」の全体は5.3%なので、全体の5.3%は「情報は内容の確かさよりも伝える速さだ」と思っていることになる。なお両設問は同一設問として問われたものではないので、両者を足しても100.0%にはならない。

↑ 情報は速さか確かさか(属性別)(2024年)
↑ 情報は速さか確かさか(属性別)(2024年)

情報に関して全体では速さを優先すべきとする人は5.3%にとどまり、確かさを優先するべきとする人は76.3%に達する。あくまでも一般論で、実際には状況や情報そのものの内容によってその度合いは異なってくるのだろうが、情報に関しては確かさが優先されるべきであり、速さは優先事項ではないとの認識が多数を占めていることになる。

属性別では、男女別では男性、年齢階層別では若年層の方が、速さを求める声が大きくなる。女性、年齢が上の人ほど、情報へ速さを優先して求めるべきとの声は小さくなるようだ。他方、40代-50代において「情報は伝える速さよりも内容の確かさだ」の値が少々小さくなっているのは気になるところ(その分、ほんの少しだけ「情報は内容の確かさよりも伝える速さだ」の値が大きくなっている)。

この動向を経年推移で見たのが次のグラフ。

↑ 情報は速さか確かさか
↑ 情報は速さか確かさか

「情報は内容の確かさよりも伝える速さだ」「情報は伝える速さよりも内容の確かさだ」双方とも、データが取得可能な2017年以降においては、大きな変化は生じていない。「情報は内容の確かさよりも伝える速さだ」は5.0%前後、「情報は伝える速さよりも内容の確かさだ」は75.0%前後で推移している。大きな社会様式の変化があった新型コロナウイルスの流行でも、変化を与えたような動きは無い。

現状では約3/4の人が「情報は伝える速さよりも内容の確かさだ」と考え、「情報は内容の確かさよりも伝える速さだ」とする人は5%内外に過ぎない。

しかしながら昨今のニュース記事や報道界隈の動向の限りでは、「情報は内容の確かさよりも伝える速さだ」が絶対視されている感はある。インターネットやスマートフォン、SNSなど、情報のスピード感を覚えさせるツールが普及し、速報は真で是的な雰囲気が蔓延しているように見える。実際、その方がインターネット上の数字(アクセス数や登録者数)を得やすいのも事実ではある。

「情報は伝える速さよりも内容の確かさだ」は76.3%。この結果の意味を、よく考えてみたいものだ。


■関連記事:
【動画視聴、他人との交流、情報検索…パソコンとスマホで大きく異なるインターネットの使い方(最新)】
【国内の政治や経済問題の情報源として、各メディアはどこまで信頼されているのだろうか(最新)】

スポンサードリンク



このエントリーをはてなブックマークに追加
▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2024 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー|Twitter|FacebookPage|Mail|RSS