小学生女子が将来つきたい職業、トップはパティシエ

2023/01/27 02:00

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小学校に通う年頃になると、社会の仕組みのあれこれを学び、将来の自分の姿をイメージするようになる。その小学生は将来どのような職業につきたいと考えているのだろうか。学研教育総合研究所が公開している「小学生の日常生活・学習に関する調査」の結果から、小学生女子の実情について確認する(【白書シリーズWeb版】)。

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今調査の調査要項は先行記事の【平均は21時42分…小学生の就寝時刻(最新)】を参照のこと。

最初に示すのは小学生のうち女子に対し、将来つきたい職業を択一で尋ねたもの。上位陣を抽出している。

↑ 将来つきたい職業(小学生女子、上位陣)(2022年)
↑ 将来つきたい職業(小学生女子、上位陣)(2022年)

トップについたのは「パティシエ」。フランス語でお菓子屋さん、菓子職人を意味する言葉で、可愛いもの、好きなものを作る職業として憧れを抱いている人が多いのだろう。第2位と比べて2倍以上もの回答値を示す圧倒的な人気ぶりではある。

次いで多いのは「保育士・幼稚園教諭」で4.3%、次いで「医師」が4.0%、「漫画家・イラストレーター」が3.3%と続く。小学生男子では「ネット配信者」「プロサッカー選手」「警察官」が上位についており、エンタメ系の職業が多かった感はあるが、小学生女子では公共的に社会を支える職業が多い雰囲気ではある。他方、「パティシエ」をはじめ、「花屋さん」など可愛いらしさを覚えるものが複数見受けられるのも女子らしい。

次いでこれを学年別に区分したのが次のグラフ。総合での上位陣の職業は2%以上、それ以外は原則4%以上をグラフに反映させている。

↑ 将来つきたい職業(小学生女子、各学年上位陣抜粋、学年別)(2022年)
↑ 将来つきたい職業(小学生女子、各学年上位陣抜粋、学年別)(2022年)

小学生女子全体ではトップの「パティシエ」はどの学年でも高い値を示しており、全学年でトップとなっている(小学6年生では「漫画家・イラストレーター」と同率トップ)。小学生女子にとってパティシエがどれほど人気なのか、よく分かる結果ではある。

全体値では「パティシエ」の次に多い「保育士・幼稚園教諭」だが、小学1年生では回答値が2%未満、小学3年生以降でも学年によって値は大きな変動を示している。また、多くの職業では1つや2つ、あるいは3つしか回答値がグラフ上になく、それ以外の学年では回答値が2%未満、あるいは4%未満という、バランスの悪い回答状況にある。学年とともに増えたり減ったりのような傾向だった動きすらなく、回答そのものがばらけている感は強い。その意味では、トップの「パティシエ」や、「保育士・幼稚園教諭」「医師」「漫画家・イラストレーター」は、比較的安定した、学年を超えて憧れの対象にあるとみてよいだろう。

以前の調査結果報告書で指摘されていたが、将来つきたい職業に関して「分からない」とする回答は、おおよそ学年が上になるに連れて増える傾向がある。

↑ 将来つきたい職業(小学生女子、「分からない」)(2022年)
↑ 将来つきたい職業(小学生女子、「分からない」)(2022年)

調査結果報告書ではこの傾向について「高学年になるにつれ、自身が何をやりたいのか、迷い出す子が増える傾向は男子と変わらない」と解説していた。小学校で学び、人生経験を積むに連れて社会のあれこれを知るようになり、選択肢が増えてどの職業を選ぶべきか迷ってしまうのかもしれない。特に小学6年生では半数近くの46.0%が「分からない」としており、悩んでいる女子が多いことが見て取れよう。


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