回転寿司店のサイドメニューは何皿食べる?
2023/03/28 02:00
ここ数年の間に生じた回転寿司店での大きな変化の一つとして挙げられるのが、サイドメニューの充実。元々それなりに子供客など向けのスイーツや寿司以外の軽食は用意されていたものの、寿司メインのこだわりから「寿司も食べられるファミレス的な外食店でもいいではないか」との割り切りを持ったのか、大規模な方針転換を各チェーン店とも実施。今ではサイドメニューだけでも立派に食事を完結できるほどの充実ぶりとなっている。今回はマルハニチロが2023年3月16日に発表した回転寿司に関する消費者実態調査から、回転寿司店におけるサイドメニューの利用状況を確認していくことにする(【発表リリース:回転寿司に関する消費者実態調査2023】)。
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今調査に関する調査要項は先行する記事【利用者72.9%、そのうち月一以上は39.1%…回転寿司の利用実態(最新)】を参照のこと。
先行記事の通り、今調査対象母集団(月一以上で回転寿司店を利用する人)においては、一度の利用で食する寿司の皿数はおおよそ10皿。これにはサイドメニューは含まれていない。
↑ 回転寿司店で寿司を何皿食べることが多いか(数値入力形式、月一以上で回転寿司店を利用する人限定、平均、皿)(2023年)(再録)
それではサイドメニュー、例えばみそ汁や茶碗蒸し、各種デザートなどは何皿選択されているのだろうか。平均では2.2皿で、男女別でも差異はあまり生じていない結果となった。
↑ 回転寿司店で寿司以外のサイドメニューを何皿程度食べることが多いか(数値入力形式、月一以上回転寿司店利用者限定)(2023年)
ボリュームゾーンが1-3皿なのは男女共通だが、男性はゼロ皿が7.2%もいるのに対して女性は4.6%。ボリュームゾーンのうち2皿の項目でも女性は男性と比べて5.8%ポイント高い。1皿も女性は男性には4.8%ポイントの差をつけて高い値を示している。平均値が男女でさほど変わらない、むしろ男性の方が多いのは、5皿以上で男性が女性に大きな差をつけて高い値だからなのかもしれない(ちなみに5皿以上を5皿とした上で期待値計算をすると、男性は2.104皿、女性は1.926皿となり、わずかに男性の方が高い結果が出る)。
寿司そのものは男女間で3.9皿の差が生じている(男性の方が皿数は多い)ことを併せ考えると、回転寿司店の利用では男性より女性の方がサイドメニューのウェイトが高いことになる。
ちなみにサイドメニューの中でよく選ばれているのは茶わん蒸しがもっとも多く、次いでみそ汁・赤だし、ポテトフライが続いている。
↑ 回転寿司店のサイドメニューの中でよく食べているサイドメニュー(複数回答、上位陣、月一以上回転寿司店利用者限定)(2023年)
行きつけの回転寿司店のレパートリーとして存在していなければ食べることはできないため、必然的に汎用性の高いメニューが上位に来てしまうことになるが、茶碗蒸しやみそ汁・赤だしの選ばれ度合いは群を抜いている。最近よく話題に上るラーメンやうどんのような別業態で提供されることが多い主食系アイテムは、まだ茶碗蒸しやみそ汁・赤だしの牙城を崩すことはできないようだ。ただケーキやアイスクリーム・シャーベットのようなスイーツが上位に顔を並べているのは気になるところではある。
もっとも男女の間には好みに大きな違いがあるのも事実。グラフで空欄の部分はその属性では非公開のもの。
↑ 回転寿司店のサイドメニューの中でよく食べているサイドメニュー(複数回答、上位陣、月一以上回転寿司店利用者限定、男女別)(2023年)
男性はみそ汁・赤だし、茶わん蒸し、ラーメン、ポテトフライ、うどんの順だが、女性は茶わん蒸しがトップで次いでみそ汁・赤だし、ケーキ、ラーメン、うどんがついている。女性が好きそうなイメージのあるアイスクリーム・シャーベットは17.5%のみ。から揚げは男性より女性の方が値が高いのは意外といえば意外。ともあれ、これらは好みの違いがよく分かる結果ではある。集客の観点でサイドメニューの充実を図るのなら、見逃せない動きには違いない。
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