「出世したいと思わない」45.5%…今どきの新社会人の出世欲の実情(最新)

2025/05/01 02:35

このエントリーをはてなブックマークに追加
2025-0419学業を終えた多くの人は企業へ就業し、組織の一員として社会に組み込まれることになる。組織は多様な階級構造で、ただの社員から役職がつくに連れて組織内で権限を持てるようになる。役職が上の段階に上がることを出世と呼んでおり、最終的には組織のトップとなる社長などを目指すのが一般的とされているのだが、今どきの新社会人はどれほどの出世欲を持っているのだろうか。ソニー生命保険が2025年4月15日に発表した、新社会人に対して行った意識調査の結果から、その実情を確認していくことにする(【発表リリース:社会人1年目と2年目の意識調査2025】)。

スポンサードリンク


今調査の調査用件は先行記事【新社会人への「つうこんのいちげき」となる言葉とは!?(最新)】を参照のこと。

次に示すのは調査対象母集団に対して、将来どの役職まで出世したいかを尋ねたもの。例えば全体では社長の値が7.4%と出ているので、調査対象母集団全体では7.4%が社長まで出世したいと考えていることになる。

↑ 将来どの役職まで出世したいか(属性別)(2025年)
↑ 将来どの役職まで出世したいか(属性別)(2025年)

全体では社長にまで出世したい人は7.4%、役員は13.3%、部長は20.5%、課長は13.3%。一つの組織にとどまるつもりはないので役職上の出世はあまり考えていない人もいるのかもしれないが、それにしても少々少ない気はする。一番多い部長ですら20.5%でしかない。

他方、出世したいと思わない人は45.5%。社会人1年生と2年生を合わせた調査対象母集団で4割台は課長にすらなりたくなく、出世そのものを考えていない、言い換えれば平社員のままでよいと考えていることになる。この出世欲の低さについて結果の報告書では「管理職に就くことによる精神的負荷の大きさや、自身の管理職の適性について懸念する人が多いのではないでしょうか」と説明している。

属性別に見ると、男性よりは女性の方が出世欲が低い。結婚して退社することを前提として働く人も少なくないのだろうか。また、社会人1年生より社会人2年生の方が「出世したいと思わない」の回答値が大きくなっているのが目にとまる。1年間の就業の中で、出世によるマイナス面を実際に見聞きした上での判断があるのかもしれない。

ともあれ、新社会人の半数近くは出世を望んでいない。この実情を衝撃的にとらえる人も少なくないだろう。


■関連記事:
【お金持ち、自由にのんびり、出世…未来の展望が暗い日本の若者達】
【20代前半男性の賃金は大きく増加中…年齢階層別の平均賃金の移り変わり(最新)】

スポンサードリンク



このエントリーをはてなブックマークに追加
▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2025 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー|X(旧Twitter)|FacebookPage|Mail|RSS