保護者も自身も気になるお年玉の平均金額、15歳の実情をさぐる(最新)
2024/02/28 02:36
子供にとって数少ない臨時収入の機会であり、同時に保護者には臨時支出の機会となる、お正月におけるお年玉。貯金と称して保護者の懐に戻る事例も少なからずあるが、ともあれ一度は子供の手元に大金が渡ることになる。その額の大きさゆえに、子供同士でも正確な額を語りあう機会はさほどなく、実態としてどの程度の額が平均的なものなのかは把握しがたいのが現状。今回は金融広報中央委員会「知るぽると」が2024年1月26日に発表した、「15歳のお金とくらしに関する知識・行動調査」の結果を基に、15歳の人達におけるお年玉の実情について確認していくことにする(【15歳のお金とくらしに関する知識・行動調査2023年調査結果】)。
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今調査は2023年6月15日-7月14日に日本全国の高校1年生に対してインターネット経由で行われたもので、有効回答数は3000人。直近の国勢調査の結果を基に、15歳の地域比率にあう形で割り付けを行っている。
まずは回答時点、つまり2023年の時点で同年にお年玉をもらったか否か。ほとんどの人がもらったと答えている。
↑ 今年のお正月にお年玉をもらったか(2023年)
それではもらった人は、合計金額としてどれほどを受け取ったのだろうか。設問では金額の区分の中で当てはまる選択肢を回答してもらっている。お年玉の受け取りには誰から受け取るか、何人から受け取ったなど多様な条件があり、それによって受取金額も多分に変化するので、今件はあくまでも全体的な平均値として認識してほしい。
↑ もらったお年玉の金額(2023年)
最多回答区分は1万円-5万円未満で74.7%、次いで5万円-7万円未満で15.0%。この2区分でほぼ9割の人が該当する。平均値は3万2853円、中央値は3万円となり、15歳のお年玉は合計金額で3万円程度が相場とみてよさそうだ。他方、7万円以上が5.1%もいるのが気になるところではある。
最後はもらったお年玉の使い道。複数の使い方をしている人もいるだろうが、もっとも近いものを選んでもらっている。
↑ もらったお年玉の1年以内の使い方(もっとも近いと思うもの)(2023年)
お年玉は特に計画を立てることなく使い、もし余ったらその分を貯金するという意見がもっとも多く32.2%。最初から貯金をするつもりがあるのなら、次の選択肢「毎年貯金額を決め、それ以外を使う」を選択しているはず。しかし一方で、実際に使いきってしまって余ることがないのなら、「計画なし。必要な時に使い、毎年ほぼ使い切る」の選択肢を選んでいるはずで、明確な計画はなくとも、ぼんやりとした計画の類はあるのかもしれない。
15歳にとってお年玉はまとまった臨時収入となるはずで、それを使って普段は手が届かない高額な欲しいものを買うつもりの人も多いはずだが、そのような使い方はせずに「ほぼ全額を金融機関に貯金」している人は16.0%。計画性に富んでいるのか、将来のことをしっかりと考えているのか、それとも単に欲しいものがないだけなのか。
定期的に話題に上る、いわゆる「保護者銀行」にほぼ全額を預けているのは13.4%。意外に少ない感はある。指示通り貯蓄をしてくれたり、子供自身が求める時に引き出せるようにしてくれたりしているのか否かは、ケースバイケースではある。
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