12月24日がピーク…クリスマスに向けてケーキはいつ買われるのか、日々のケーキ購入傾向
2022/12/20 02:00
先行記事【日本のケーキの消費傾向(最新)】や【日本の12月におけるケーキの消費傾向(最新)】で一般家庭におけるクリスマス向けケーキの消費傾向を総務省統計局の【「家計調査」】を基に確認した。今回は同じ「家計調査」の公開値を用い、クリスマス向けケーキの消費傾向につき、具体的にいつ頃購入されているのかを見ていくことにする。
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家計調査では二人以上世帯(原則夫婦世帯)においてのみ、日次の動きに関する調査も行われている(【家計調査のデータを探す前に】)。世の中全体の傾向を推し量るのには総世帯(単身世帯+二人以上世帯)の値が望ましいのだが、存在しない以上仕方がないので、この二人以上世帯における日々の支出額(=消費額)を基に、「ケーキ」がクリスマスに向けてどのように買い進まれていくのかを確認する。
なお「ケーキ」の具体的内容は【収支項目分類及びその内容例示(令和2年(2020年)1月から)】によると次の通り。
原則として、小麦粉をスポンジ状、タルト状に焼きあげ、それに生クリーム、果物などを飾ったもの。
〇ショートケーキ、モンブラン、チーズケーキ、サバラン
×バームクーヘン、パウンドケーキ、アップルパイ→「他の洋菓子」
バームクーヘンなどもクリスマスケーキとして用いられる場合があるかもしれないが、「他の洋菓子」にはエクレアやシュークリーム、ババロア、スイートポテト、ムースなど多様な洋菓子が該当するため、クリスマス向けケーキの傾向を推し量るのには適していない。クリスマス用としてクッキーなどの洋菓子が用いられることもあるが(「ビスケット」が該当)、そもそもケーキではないので除外する。
記事執筆時点で日次データが取得できるのは2022年9月分まで。そこで前年度に該当し、クリスマス関連の傾向を推し量れるように、2021年11月から2022年3月までの日々の支出に関して、「ケーキ」の金額を確認したのが次のグラフ。
↑ 二人以上世帯における平均支出額(ケーキ、日次、円)(2021年11月-2022年3月)
たまたま誕生日や結婚記念日などのイベントや、ちょっとしたご褒美としてケーキを買う場合もあるためか、毎日一定額はケーキが買われているのが分かる。一方でクリスマスイブの12月24日に向けて支出額は急激に増え、ピークとなる12月24日には353.75円を示す。クリスマスイブではなくクリスマス当日にケーキを買う場合や、イブを過ぎて安売りされているケーキを買うケーキ好きの人も少なからずいるようで、12月25日も通常と比べると高い値を示しているのも興味深い。
一方で3月3日にはクリスマスにはおよばないものの、明らかにケーキへの支出額が増える動きが確認できる。これはひな祭りのためにケーキが買われるために生じたものだろう。
いずれにせよケーキのセールはクリスマス前後が天王山であることに違いはないようだ。
他方、ケーキをはじめとするスイーツの消費傾向に影響を与える要因の一つとして、コンビニの存在が挙げられる。いつでもすぐに気軽にスイーツが手に届く環境の整備は、ケーキの存在を身近なものとしたに違いない。今件におけるクリスマス向けケーキの少なからずもコンビニで購入されたものと考えられる。
そこでコンビニがスイーツに本腰を入れていない2010年時点の動きを確認したが(コンビニでのスイーツ展開が本格化するのは2010-2011年あたりから。ローソンが2009年にプレミアムロールケーキの販売を始め、大ヒットになったのがきっかけ。セブン-イレブンでは2012年5月からオリジナルスイーツの全面改定と工場の新設・増強を行っている)、2021年のものと大きな違いはなかった。
↑ 二人以上世帯における平均支出額(ケーキ、日次、円)(2010年11月-2011年3月)
ともあれ昔も今も、クリスマスにはケーキが大いに買われることに違いはあるまい。
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