世界全体で1292億ドルの市場規模…世界のモバイル向けゲームアプリの市場規模実情
2022/09/15 02:00
総務省は2022年7月5日付で2022年版となる最新の【情報通信白書】を公開した(【発表リリース:令和4年「情報通信に関する現状報告」(令和4年版情報通信白書)の公表】)。構成要素の一部は各種記事で精査した調査結果「通信利用動向調査」を基にしているが、他にも色々な調査結果や資料を収録している。今回はその中から、世界全体と日本に限ったスマートフォンやタブレット型端末などのモバイル向けゲームアプリの市場規模の現状と近未来予想に関するデータを再確認する。
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最初に示すのは、世界および日本に限定したモバイル向けゲームアプリ市場の現状と2024年までの予想。2021年までが確定値で2022年以降は予想値。データの一次ソースはイギリスに本社を置く情報事業の多国籍企業Informa社のハイテク関連産業調査部門Omdiaとなっている。なおモバイルとは今件においては従来型携帯電話、スマートフォン、タブレット型端末を指し、市場はそれら端末で用いられるアプリそのものの販売やアプリ内での課金が対象となる。無料でアプリを提供し、表示されている広告で収入を得ているビジネスモデルの場合、その広告費は含まれないので、広義の意味でのモバイル向けゲームアプリ市場はもう少し大きなものと考えられる。
↑ 世界のモバイル向けゲームアプリ市場規模(従来型携帯電話・スマートフォン・タブレット型端末のアプリおよびアプリ内課金対象、2022年以降は予想値、億ドル)
2016年時点では世界全体で458億ドルだったモバイル向けゲームアプリ市場も、2021年には1292億ドルにまで成長。やや成長スピードは鈍化するも金額は積み増しされ続け、2024年には1783億ドルにまで達すると予想されている。
日本国内に限れば、2016年では109億ドルだったのが2021年では2倍近くの201億ドル。2024年では270億ドルにまで成長を続けるとの予想。
日本の市場規模が世界全体に占める比率を計算すると次の通り。
↑ 世界のモバイル向けゲームアプリ市場規模(従来型携帯電話・スマートフォン・タブレット型端末のアプリおよびアプリ内課金対象、日本市場の世界全体に占める比率、2022年以降は予想値)
予想値も1割台後半を維持する状態が続いている。見方を変えれば世界のモバイル向けゲームアプリ市場の1/6ぐらいは日本が占めていることになる。ただし年々比率が落ちているのは気になるところではある。それだけ日本以外の市場規模の拡大が加速しているということなのだが。
スマートフォンやタブレット型端末のようなモバイル系端末は、機動力の高いインターネット情報端末として多数の人に受け入れられ、今やインフラのような立ち位置を確保している。その上で提供されるゲームアプリの市場は、今後も順調に拡大を続けていくことだろう。
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