サラリーマンのお酒は外飲み23.8%、家飲み44.4%・外飲みは月2.1回…会社員の「仕事の後の一杯」事情
2022/07/09 02:00
就業者にとって昼食時間とともに数少ない憩いの時間が「居酒屋などでの飲み」。ちょっとした料理の味を楽しみながら、日頃の疲れをお酒で晴らす、息抜きとして多くの人が堪能している。一方、最近ではお酒や料理を自宅で用意し、居酒屋的な気分を自宅で味わう「家飲み」も注目されるようになった。今回は新生銀行の定点観測的調査報告書「サラリーマンのお小遣い調査」の最新版を基に、経験している人は多いものの、全体的な状況は把握しにくい、会社員の飲み事情を確認していくことにする(【発表リリース:男性会社員のお小遣い額は昨年比微減の38642円、女性会社員は減少の33278円-「2022年会社員のお小遣い調査」結果について】)。
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男性会社員は2割強が外飲み、半数近くが家飲み
今調査の調査要件などは先行解説記事【前年比68円減の3万8642円…2022年のサラリーマンこづかい事情(最新)】にあるので、そちらで確認のこと。報告書名には「サラリーマン」とあるが、今記事では女性会社員(正社員・契約社員・派遣社員)についても取り上げている。女性は男性会社員の調査数のほぼ2/3(842人)であるものの、年齢階層別の均等割り当てなど他調査方法は男性社員と同じ。年齢配分比率などの点で差異はほとんどない。
まずは仕事が終わった後の息抜き、娯楽としてのお酒の飲み傾向について。居酒屋などでの外飲みをするか、外飲みはしないが家飲みをするか、そもそもお酒は飲まないか、この3つの選択肢から1つを選んでもらっている(実際には外飲み・家飲みの双方のパターンの人もいるだろうが、その場合は多い方を選んでもらっているとの認識でよいだろう)。全体としては男性は23.8%が外飲み・44.4%が家飲み・31.8%がお酒を飲まない、女性は17.0%が外飲み、41.4%が家飲み、41.6%がお酒を飲まないとの結果に落ち着いた。
↑ 仕事が終わった後のお酒の飲み傾向(会社員、男性、年齢階層別)(2022年)
↑ 仕事が終わった後のお酒の飲み傾向(会社員、女性、年齢階層別)(2022年)
男性は年齢階層別では大きな差異は無く、傾向の類も見受けられない。20代がやや外飲みが多いというぐらいだろうか。
女性はおおよそだが若年層ほど外飲みが多くなる傾向がある。同時に年が上になるに連れて家飲みが増えてくる。外飲みが年上ほど減るのは金銭的問題に加え、未既婚の違いが影響しているものと考えられる。会社員であっても既婚の女性が外飲みをすることに、懸念を示す配偶者も少なからずいるのだろう。
回数と、金額と
今調査では外飲みをしている人に限り、その回数の集計も行っている。実際に外飲みをしている人には自分との差異をチェックし、多いか少ないか、比較のための参考値となるだろう。
↑ 仕事が終わった後に1か月平均で何回ぐらい外でお酒を飲みに行くか(外に飲みに行く人限定、男女別・年齢階層別、回)(2022年)
男性はおおよそ年上になるに連れて回数が増える傾向にある。女性は40代で減り、50代で大きく増えており、傾向のようなものを見出すことは難しい。男女とも50代で多いのは、金銭的に余裕ができ、しかも上下関係の上での付き合いで飲まざるを得ない機会が生じやすいからかもしれない。女性の40代で回数が少なめになるのは、上でも触れているが既婚者の外飲みを配偶者が嫌うからかもしれないが、未既婚別の動向は非公開のため確認ができない。
飲み代に関しては外飲みは男性は30-40代で高めで50代で低め。家飲みは30代がもっとも高くそれ以外は2000円台。一方女性は外飲みでは20代がもっとも高く、それ以外は3000-4000円台。家飲みは2000円前後で法則性の類は無し。元々対象者数が少ない(例えば女性の30代外飲みは32人のみ)ため、ばらつきが生じてしまうのだろう。
↑ 飲む人の1回あたりの平均飲み代(男性、年齢階層別・種類別、円)(2022年)
↑ 飲む人の1回あたりの平均飲み代(女性、年齢階層別・種類別、円)(2022年)
年齢階層別で差異はあるが、男女を問わず家飲みは外飲みの半分から1/3程度で済むことになる。居酒屋などの料理、雰囲気を楽しみたいのなら話は別だが、純粋にお酒や小料理を堪能し、一息つきたいだけなら、家飲みを選択する人が増えるのも道理ではある。単身者でもコンビニでお酒のつまみは自在に選ぶこともできる、便利な時代となっているのも、家飲みを後押ししているのだろう。もっとも昨今に限れば、新型コロナウイルスの流行による、感染リスクを避けるための家飲みシフトの可能性もあるのだが。
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