「知っている」38.6%…5Gの認知度実情(最新)
2023/07/15 02:33
携帯電話における通信を支える技術の一つとして、最近よく耳にするようになった「5G」。第5世代移動通信システム(5th Generation Mobile Communication System)の略称で、国際電気通信連合(ITU)が定める仕様「IMT-2020」を満たす無線通信システムのことを意味する。従来利用されている4Gと比べて大容量のデータをやりとりでき、遅延は少なく、同時に多数の接続を行えるのが特徴。日本では2020年春から主要事業者が携帯電話向けのサービスとしての提供を開始している。この5Gについての世間一般の認知度の実情などを、日本映像ソフト協会が2023年5月2日付で発表した、日本の映像ソフト協会そのものやソフト関連の実地調査結果を絡めた白書【映像ソフト市場規模及びユーザー動向調査】の最新版「概要」から確認する。
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今調査は2023年1月にインターネット経由で実施されたもので、調査対象は16-69歳。一般調査は1744人を対象としている。男女・年齢・インターネットの利用状況に関するウェイトバックがかけられており、調査対象母集団の属性に関する偏りは最小限に抑えられている。
次に示すのは「5G」という仕様についての認知。その内容まで含めて知っているか、名前ぐらいは聞いたことがあるのか、分からない(=知らない)のか、3択で答えてもらった結果。
↑ 5Gの認知
直近の2022年では内容まで含めて知っている人は38.6%と4割近く。名前は聞いたことがあるとの人は44.6%。合わせて8割強の人が5Gについて少なくとも名前は知っていることになる。
経年推移でみると、2020年から2022年の間に、知っている人が34.1%から38.6%と増加しているのに対し、分からないとの人も13.7%から16.8%に増加している。内容まで知っている人と、分からない人という、両極端の属性の人が増えるという、興味深い状況が生じている。
それではその5Gを利用できる端末を所有している人はどれぐらいいるだろうか。5Gを活用できる限りにおいては、従来の4Gと比べて高速で遅延も少なく、スムーズな通信が期待できる。一方で現時点では5G対応エリアが少なく、5Gを利用するためには対応する機種でなければならず、また5Gを利用するための契約が必要となるなどの問題もある。4Gと比べて5Gでは料金に上乗せが必要なケースもある。
↑ 5G端末所有状況(複数回答)
直近の2022年では5Gのスマートフォン所有者は29.5%と3割近く、タブレット型端末は6.0%となっている。経年推移の限りでは、確実に5G端末の普及率は向上しつつある。なお各値から勘案すると、どの年でも5%内外の人が5Gのスマートフォンとタブレット型端末双方を所有しているようだ。
ちなみに5Gのことを内容まで含めて知っている人に限定して5G端末の所有状況を確認すると次の通りとなる。
↑ 5G端末所有状況(5G認知者限定、複数回答)
直近の2022年では5Gについて内容まで含めて知っている人の3/4以上が5G対応のスマートフォンを所有している。5G対応のスマートフォンもタブレット型端末も持っていない人は22.5%でしかない。
実のところ、5Gの内容まで知っていたから5G端末を新規購入、あるいは買い替えしたのか、それとも新規購入・買い替えの際に選んだ端末が5Gだったので5Gについて内容まで知ることとなったのかまでは分からない。いずれにせよ、5Gについて内容まで含めて知っている人における5G端末所有率は非常に高いものとなっているのは事実ではある。
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