20代の多くが一人暮らしをきっかけに金銭感覚が変わる(最新)
2024/02/23 02:37
お金そのものに対する見方はもちろん、お金の使い方や貯め方への姿勢をも含めた金銭感覚が、時として大きな変化をすることがある。その変化をきっかけに、無駄遣いをしないようになったり、時間をかけて買い物をするようになったり、積極的に貯金をするようになることもあるだろう。20代にもそのような金銭感覚の変化が生じることはあるのか、あるとすれば何をきっかけとしているのか。SMBCコンシューマーファイナンスが2024年1月29日に発表した調査結果から、その実情を確認していく(【発表リリース:20代の金銭感覚についての意識調査2024】)。
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今調査は2023年12月13日から15日にかけて、携帯電話を用いたインターネット経由で20代男女に対して行われたもので、有効回答数は1000件。男女・20代前半と後半の区切りで均等割り当て。未婚者826人、既婚者174人。調査協力機関はネットエイジア。
今調査対象母集団では64.4%もの人が、これまでに自分の金銭感覚が変化した経験を持っている。それでは具体的に、自分の金銭感覚が変化したきっかけは何だろうか。変化した人に尋ねた結果が次のグラフ。最上位についたのは「一人暮らしを始めた」で27.6%となった。
↑ 自分の金銭感覚が変化したきっかけは(これまでに自分の金銭感覚が変化したことがある人限定、複数回答、上位陣、男女別)(2022年)
一人暮らしを始めるとなると、基本的に家計は自分ですべてを切り盛りしなければならないし、生活の中でやり取りするお金がよい意味でも悪い意味でも可視化される。以前からお金の管理に厳しかった人以外は、お金の大切さを改めて、身を持って思い知らされることになる。
次に「就職した」で25.3%。自分で働いた対価を得ることで、お金の大切さを知ることになるのだろう。また、就職に伴いさまざまなお金にかかわる制度と向き合うことを余儀なくされるため、それらもきっかけとなるに違いない。その観点では「一人暮らしを始めた」が近いかもしれない。「恋人ができた」「結婚した」「子供が生まれた」もあわせ、人生のマイルストーンがきっかけとなることは多いようだ。もっと直接的に「お小遣いが増えた・減った」「コロナ禍で家計が悪化した」のようなきっかけもある。たいていは厳しさに直面し、金銭感覚を変化せざるを得ないあたりだろうか。
「クレカを作った」は24.8%。クレジットカードを使い始めるとお金の使い方が雑になるイメージはあるものの、実際には使った金額は後程銀行口座などから引き落とされるため、その時点で現実を知ることになる。あるいはそのような話を事前に耳にしており、無駄遣いをしないよう気を付けねばと身を引き締めるのだろうか。
「アルバイトを始めた」は19.9%。アルバイトは単純にお金だけでなく、色々な経験をも得ることができるために勧められることが多い。今件のように、金銭感覚の変化のきっかけを与えてくれるよい機会にもなりそうではある。自分で懸命に働いてようやく得られたバイト代を目にし、お金の価値を再認識できるのではないだろうか。
男女別に見ると、上位陣では男性の方が値は上。「一人暮らしを始めた」「就職した」「クレカを作った」で男性の方が多いのは、単純にそれをする機会が男性の方が女性よりも多いからかもしれない。
第4位以下の項目では、女性の方が上になることが多い。女性が多いのは、女性の方が金銭感覚が変わるきっかけが多い、触発されやすいということなのだろうか。特に「結婚した」「子供が生まれた」では男女間で2倍以上もの差が生じており、女性が深く関係するであろうこれらの出来事で金銭感覚が変わる実情がうかがえよう。
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