高齢者が望む対高齢者政策・支援の中身(最新)

2022/11/29 02:59

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2022-1120国や公的機関はすでに多様な政策や支援で高齢者を支えているが、現状ではまだまだそれらの政策や支援では足りないと高齢者は考えている。実際にはどのような政策や支援に、今後特に力を入れてほしいと高齢者は望んでいるのだろうか。内閣府が2022年6月14日に発表した「高齢者の日常生活・地域社会への参加に関する調査」の結果から、その実情を確認する(【発表リリース:高齢者の日常生活・地域社会への参加に関する調査】)。

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今調査は2021年12月6日から12月24日にかけて、層化二段無作為抽出を用いて選ばれた全国の60歳以上の男女に対し郵送調査法で行われたもので、有効回答数は2435人。男女比は1188対1247。

次に示すのは調査対象母集団に対し、今後国や公的機関はどのような高齢者向け政策や支援に特に力を入れてほしいのかを尋ねた結果。もっとも多くの人が答えたのは「介護や福祉サービス」で59.1%。高齢者自身が多分にお世話になっているサービスであることから、切実な要望なのだろう。

↑ 今後特に力を入れてほしい高齢者に対する政策や支援(複数回答、男女別)(2021年)
↑ 今後特に力を入れてほしい高齢者に対する政策や支援(複数回答、男女別)(2021年)

次いで多いのは「医療サービス」で55.3%。「介護や福祉サービス」同様、回答者の多くがすでに利用しており、今後さらに多用することは容易に想像できることから、多くの人が「もっと手厚く」と望んでいるのだろう。

さらに「公的年金制度」が49.7%で続く。こちらもほとんどの高齢者がすでにサービスを受給しているが、現状が今後も維持されるのか、さらにはもっとよい条件にならないのかとの要望を抱くのは何ら不思議な話ではない。

以降「高齢者配慮の街づくり」「事故や犯罪防止」「高齢者向け住宅」「働く場の確保」などが続くが、値の高さから見ると「介護や福祉サービス」「医療サービス」「公的年金制度」の3つが高齢者が特に望んでいる政策や支援だと見てよいだろう。

男女別では上位の選択肢で女性の方が高い値が出ていることが多くなっている。特に「介護や福祉サービス」では10%ポイント以上もの差が出ている。「医療サービス」でも女性の方が値は高いことと併せ、女性は男性以上に医療福祉分野への期待が強いのだろう。

これを回答者が自覚する家計のゆとり度合い別に見たのが次のグラフ。「心配なし」は「(家計に関して)心配することなく暮らしている」を意味する。

↑ 今後特に力を入れてほしい高齢者に対する政策や支援(家計のゆとり度合い別、男女別)(2021年)
↑ 今後特に力を入れてほしい高齢者に対する政策や支援(家計のゆとり度合い別、男女別)(2021年)

おおよその選択肢では家計のゆとりがなく、心配がある方が、政策や支援に力を入れてほしいとの要望が強く出ている。回答者自身の立場が苦しいからこそ、国や公的機関に支えてほしいと考えるのは当然のお話。中でも現金に結びつきやすい「公的年金制度」「高齢者向け住宅」「老後のための個人的な財政形成支援」は、「心配」のゆとり度合いの低い人における値が大きくなっている。

他方、「介護や福祉サービス」「事故や犯罪防止」「学習の場の確保」「ボランティア活動の場の確保」などでは、おおよそ家計のゆとりがあり、心配がない方が、政策や支援に力を入れてほしいとの要望が強く出ている。「介護や福祉サービス」はともかく、他の選択肢は家計の上では二の次、三の次的な領域のもので、優先的に力を入れてほしいとの認識を持つことは難しいのだろうか。


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