高齢者に聞いた「自分を高齢者だと感じていますか」(最新)
2022/11/28 03:07
老人、シニア、シルバー世代、年寄りなどともに使われることが多い「高齢者」との言い回し。一般的には定年退職を迎えた後のお年を召した方を指すのだが、明確な定義は無い。年齢で区切るとしても、その境界線を何歳にするかは多様な意見がある。今回は内閣府が2022年6月14日に発表した「高齢者の日常生活・地域社会への参加に関する調査」の結果から、高齢者に該当しそうな人たちに、自分自身を高齢者だと感じているかについて尋ねた結果を見ていくことにする(【発表リリース:高齢者の日常生活・地域社会への参加に関する調査】)。
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今調査は2021年12月6日から12月24日にかけて、層化二段無作為抽出を用いて選ばれた全国の60歳以上の男女に対し郵送調査法で行われたもので、有効回答数は2435人。男女比は1188対1247。
今調査対象母集団に対し、回答者自身を高齢者だと感じているか否かを尋ねた結果が次のグラフ(選択肢は「はい」「いいえ」「不明(・無回答)」)。なお今調査は60歳以上を対象としている「高齢者の日常生活・地域社会への参加に関する調査」であることから、調査側は60歳以上が高齢者との認識を持っているようだ。
↑ 自分を高齢者だと感じているか(感じている人、男女別・年齢階層別)(2021年)
全体では52.9%の人が高齢者との自覚を持っている。年齢階層別に見ると一様に、年が上になるに連れて高齢者自覚者が増えていく。他方、80歳以上でも1割前後は高齢者であることを自覚していないことになる(80歳以上男性は10.6%、女性は9.6%が「いいえ」)。気の持ち方で高齢者か否かを自覚しているのだろうか。
男女別で見ると、60-64歳は男性の方が多いが、それより上の年齢階層では女性の方が高い値を示している。同じ年齢なら女性の方が老けているのか、それとも高齢者であるとの自覚を正しく認識しているのか。数%ポイントの差でしかないものの、興味深い話ではある。
これを回答者自身が自覚する健康状態別に見たのが次のグラフ。
↑ 自分を高齢者だと感じているか(感じている人、現在の健康状態別)(2021年)
自分を「健康状態はよい」と自覚している人は34.0%のみが高齢者の自覚を持っているが、「健康状態はよくない」と自覚している人は実に85.0%が高齢者だと自覚している。健康状態は高齢者であるか否かの認識において、大きな要素となっているようだ。
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