災害対策は42.0%が不足と実感…情報システム担当者が思う勤務先のオンラインセキュリティ対策の不足感(最新)
2022/09/19 02:53
業務においてパソコンやタブレット型端末、スマートフォンによるインターネットへのアクセスが当たり前のものとなり、それに伴い情報システムを管理する担当を配する企業も増えている。その情報システム担当部署(情シス)に所属する人は、勤務先のオンラインセキュリティ対策についてどのくらい不足していると感じているだろうか。クオリティアが2022年9月6日に発表した調査結果「オンラインセキュリティに関する調査2022」から確認する(【オンラインセキュリティに関する調査2022】)。
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今調査は2022年7月21日から27日にかけて20-59歳の会社員・公務員・団体職員のうち、情報システム担当部署に所属する人に対し、インターネット経由で行われたもので、有効回答数は1000人。男女比は512対488、年齢階層比は非公開。調査実施機関はネットエイジア。
次に示すのは、情シス担当者が勤務先のオンラインセキュリティ対策について、どのくらい不足していると感じているかを答えてもらった結果。
↑ 勤務先のオンラインセキュリティ対策についてどのくらい不足していると感じるか(対象別)(2022年)
スパムメールなどによるウイルス攻撃への対策について不足感を覚える情シス担当者は24.6%。1/4近くという値が多いか少ないかは判断に迷うところだが、オンラインセキュリティにおいて基本中の基本ともいえるウイルス対策が十分でないと判断せざるを得ない人がそれだけいること自体、由々しき問題といえるだろう。
企業活動に直接大きなダメージを与えかねない、不正侵入への対策が不足していると感じる情シス担当者は28.5%。3割近くの情シス担当者が不正侵入防止のための対策を今まで以上に充実させる必要があると考えていることになる。
例えば人為的ミスや不正アクセスで、個人情報や企業の未公開情報などが漏洩するような情報漏洩への対策について、不足感を覚える情シス担当者は36.0%と1/3を超える結果に。情報漏洩は企業にとって大きな損失につながりかねないだけに、ことは重大である。
災害などによる機器障害対策が不足していると考えている情シス担当者は実に42.0%。今回あげられた具体的項目内ではもっとも多い値となっている。さらにいえば「まったく不足していない」も12.0%でしかなく、一番少ない値でしかない。通常時におけるオンラインセキュリティ対策を万全に行っていたとしても、例えば地震や水害、落雷のような自然災害によって、システム障害やデータの消失のような被害が生じる可能性は多々ある。災害時における機器障害対策の実施を、勤務先における今後のオンラインセキュリティ強化の課題と認識している情シス担当者は多そうだ。
オンラインセキュリティ対策は基本的に保険のようなもので、対策が効果を発揮するような場面がなければ、無駄なコストと思われがち。しかし実際にはメールの読み込み時におけるウイルススキャンのように、見えないところで常に実働し、効果を発揮している。情シス担当者の不安が少しでも減るように、より多くの、十分なリソースをオンラインセキュリティ対策に配分してほしいものである。
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