情報システム担当者の4割は勤務先のオンラインセキュリティに不安を感じている(最新)
2022/09/15 02:50
業務においてパソコンやタブレット型端末、スマートフォンによるインターネットへのアクセスが当たり前のものとなり、それに伴い情報システムを管理する担当を配する企業も増えている。その情報システム担当部署(情シス)に所属する人は、勤務先のオンラインセキュリティについてどのくらいの不安を感じているのだろうか。クオリティアが2022年9月6日に発表した調査結果「オンラインセキュリティに関する調査2022」から確認する(【オンラインセキュリティに関する調査2022】)。
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今調査は2022年7月21日から27日にかけて20-59歳の会社員・公務員・団体職員のうち、情報システム担当部署に所属する人に対し、インターネット経由で行われたもので、有効回答数は1000人。男女比は512対488、年齢階層比は非公開。調査実施機関はネットエイジア。
次に示すのは、情シス担当者が勤務先のオンラインセキュリティについてどのくらい不安を感じているかについて尋ねた結果。全般的な観点で不安を感じている人は40.0%に達する結果となった。
↑ 勤務先のオンラインセキュリティについてどのくらい不安を感じるか(対象別)(2022年)
企業によって実情は異なるが、一般的に情シスはオンラインセキュリティに不安があるのならば解消に努めるのが役割の一つのはず。それが解消されていない実情は、情シス担当者にとっては頭の痛い話に違いない。時間的に対応が追い付いていないのか、予算や人員が割り振られずに対応しきれていないのか、あるいは対処方法が分からないのか。
個別の対象別に見ると、メールのセキュリティについて不安を感じているのは41.4%。社員教育が徹底されていないのか、セキュリティソフトの導入が不十分なのか。新型コロナウイルスの流行で一気に普及が進んだWeb会議システムでは29.1%が不安を感じている。使う側が慣れていないケースは多々想定できるため、3割にも届いていないのは意外な感はある。チャットもWeb会議システムとほぼ同じ、30.6%。
メールやWeb会議システム、チャットをも含めた総合的なものとも考えることができる社員の(オンラインセキュリティ)意識については、過半数の51.3%。まったく不安を感じていない情シス担当者は個別対象別ではもっとも少ない9.1%でしかない。報告書では「メールの送受信やWebサイトの閲覧、Web会議システムやチャットの利用といった業務の中で、社員がオンラインセキュリティをしっかりと意識して行動できているか、懸念を抱いている情シス担当者は多いようです」と説明している。技術的な観点やハード面でオンラインセキュリティの安全度を高めても、結局のところそれを使う社員の意識がそれに応じたものとならなければ、情シス担当者が頭を抱える状況となってしまうということなのだろう。
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