コロナ禍で生じる子供の教育への不安、そして家計や教育費への影響(最新)

2023/03/31 02:13

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2023-0325新型コロナウイルスの流行は社会様式を大きく変える形となった。子供を持つ保護者は子供の教育などに関し、この社会の変化で生じた子供への影響に不安を感じているのだろうか。ソニー生命保険が2023年3月9日に発表した調査結果「子供の教育資金に関する調査2023」から、その実情を確認する(【発表リリース:子どもの教育資金に関する調査2023】)。

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今調査の調査要綱は先行記事【子供のインターネットやSNSの利用に不安を感じる保護者は約7割(最新)】を参照のこと。

次に示すのは、新型コロナウイルスの流行により生じた社会様式の大きな変化に際し、保護者が子供の教育に不安を抱いているか否かを尋ねた結果。全体では77.0%の保護者が不安が増加したと感じている。

↑ コロナ禍で子供の教育に対する不安は(子供の就学段階別)(2023年)
↑ コロナ禍で子供の教育に対する不安は(子供の就学段階別)(2023年)

中高生までは学年が上になるに連れて不安が増加した人の合計の割合も大きくなる。中高生の保護者は実に83.7%が新型コロナウイルスの流行で生じた色々な社会様式の変化に対し、不安を抱いていることになる。具体的な不安内容は今調査では問われていないが、例えば通常の対面授業がオンライン授業化されたり、学校生活の中における他の子供との触れ合いの機会が減ることで、何か悪い影響が子供に生じるのではないかというところだろうか。少なくとも過去には例を見ない事態なだけに、どのような影響が生じるか分からない以上、不安が増加したと感じるのも無理はない。

大学生などになると中高生と比べて不安の度合い、そして「非常に増加したにあてはまる」に限っても減少する。年齢的には実質大人であり、大学生ならば中高生までのように対面授業でなくても大丈夫なのではとの思惑もあるのかもしれない。

保護者は金銭面ではどのように思っているだろうか。

↑ 家計や教育費へのコロナ禍の影響(2023年)
↑ 家計や教育費へのコロナ禍の影響(2023年)

家計そのものでは新型コロナウイルスの流行で改善したとする世帯は27.4%にとどまり、悪化した世帯は72.6%に達している。そのうち非常に改善した世帯は3.8%でしかなく、他方非常に悪化した世帯は14.8%にもおよんでいる。

子供の教育費では57.7%が増加、42.3%が減少。家計そのものと比べて子供の教育費におけるポジティブな方向の回答値が大きいのは、家計が苦しくなる中でもあえて子供の教育費は積み増ししようと考える保護者が少なからずいるからなのかもしれない。むしろ新型コロナウイルスの流行という社会的な不安が増す社会環境だからこそ、子供の教育費を増やし、よりよい学習機会を与えようとする思惑があるのだろう。


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