リビングダイニングが圧倒的…小学生は家のどこで学習しているのだろうか(最新)
2022/01/14 03:06
新型コロナウイルスの流行により自宅での学習を余儀なくされた子供は多い。また学校での授業がある場合も、帰宅後は自宅で学習をすることになる。子供達は自宅においては、どのような場所で学習しているのだろうか。今回は学研教育総合研究所が公開している「小学生の日常生活・学習に関する調査」の結果から、小学生における自宅での学習の場所について確認する(【白書シリーズWeb版】)。
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今調査の調査要項は先行記事の【小学生の就寝時刻(最新)】を参照のこと。
次に示すのは小学生が普段家のどこで学習するかについて尋ねた結果。択一回答で答えてもらっている。
↑ 普段家のどこで学習することが多いか(小学生)(2021年)
圧倒的に多いのがリビングダイニングで72.8%。個室を与えてもらっていない場合もあるだろうが、恐らく理由の大半は保護者が小学生の学習状況を把握しやすく、小学生側もすぐに保護者に聞くことができるからだろう。他方、周囲に他の家族がいることで気が散り、学習に集中できない可能性はある。テレビなどもあるだろうから、学習の邪魔になるのは容易に想像できる。
ついで多いのはリビングに隣接している部屋で12.6%。リビングダイニング自身と比べれば学習の邪魔になりそうな要素は軽減され、保護者の目も届きやすい。そのような部屋があれば、小学生の学習の場としては、リビングダイニングよりも適しているかもしれない。
次いで自分の部屋(一人)、子供部屋(他の子供と共用)が続くが、1割以下の少数。学習への集中ができるか否かとの観点では自分の部屋や子供部屋の方がよいのだろうが、保護者にとっては学習状況を把握しにくく、不安が生じるかもしれない。また、小学生自身の個室や子供部屋が無ければ、その場所での学習は当然不可能なので、少なくとも小学生の8.8%は自分の個室を、5.6%は他の子供と共用の子供部屋があることになる。
これを属性別に見たのが次のグラフ。
↑ 普段家のどこで学習することが多いか(小学生、属性別)(2021年)
男女別ではあまり大きな差異は無し。男子の方がリビングダイニングが多めで、女子の方が自分の部屋(一人)が多めとなっているのは、女子の方が個室を与えられやすいからだろうか。
学年別ではイレギュラーな動きがいくつかあるが、おおよそは高学年になるに連れてリビングダイニングが減り、リビングに隣接している部屋や自分の部屋(一人)、子供部屋(他の子供と共用)が増えていく。学習の内容が難しいものとなり、リビングダイニングでは気が散ってしまうようになるのだろう。
また、自分の部屋(一人)は小学5年生以降で大きく増加しているのが確認できる。保護者が小学生に個室を与える判断基準の一つに、小学校高学年になってから、というものがあるのかもしれない。
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