小学生男子が将来つきたい職業、トップはネット配信者(最新)
2024/06/27 02:35
小学校という義務教育の教育機関に通うようになり、社会の仕組みのあれこれを学び、将来の自分の姿をイメージするようになる小学生。その小学生は将来どのような職業につきたいと考えているのだろうか。学研教育総合研究所が公開している「小学生の日常生活・学習に関する調査」の結果から、小学生男子の実情について確認する(【白書シリーズWeb版】)。
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今調査の調査要項は先行記事の【平均は21時36分…小学生の就寝時刻(最新)】を参照のこと。
最初に示すのは小学生のうち男子に対し、将来つきたい職業を択一で尋ねたもの。上位陣を抽出している。
↑ 将来つきたい職業(小学生男子、上位陣)(2023年)
トップについたのは「ネット配信者」で6.8%。小学生男子の6.8%が将来はYouTuberなどのネット配信者になりたいと思っている。
ついで「警察官」が5.8%、「その他スポーツ選手」が4.7%、「運転士」が4.5%、「エンジニア・プログラマー」「プロサッカー選手」が3.8%。「ネット配信者」だけでなく「エンジニア・プログラマー」のような、インターネット系の新しい職業に憧れを抱く小学生男子が多くいることが見受けられる。
その他スポーツ選手や会社員、研究者などはよく聞く憧れの職業ではあるが、トップに「ネット配信者」が入るあたり、時代の流れを感じさせるものではある。それだけ小学生男子の目には、素晴らしい職業に見えているということだろうか。今の小学生男子にとって、テレビに登場するスポーツ選手や歌手、アイドルよりも、インターネット上でよく見かける、自分だけでなく友達もよく知っているネット配信者の方が、身近であこがれの存在なのかもしれない。
次いでこれを各学年別に区分したのが次のグラフ。空欄の部分は具体的値が公開されていない。
↑ 将来つきたい職業(小学生男子、各学年上位陣抜粋、学年別)(2023年)
小学生男子全体ではトップの「ネット配信者」は小学4年生で突出した値が出ているが、小学6年生でも4%。「警察官」は小学1年生と2年生で10.0%を示しているが、小学4年生と5年生では公開されるほどの値が出ていない。「公務員」にいたっては、小学6年生で4.0%の値が出ている程度。どの学年でも押しなべて高い人気を持つ職業は「ネット配信者」ぐらい。「エンジニア・プログラマー」が小学校の高学年で人気を博しているのは興味深い。
「ネット配信者」がトップについているが、調査結果報告書では「2021年・2022年・2023年と3年連続で1位となりました」と解説している。また前年では「2020年から続く新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて外に出る機会が減った小学生が多いこと、また「通信機器の利用目的・時間/日」の調査で最も割合が高いのが「動画の閲覧(学習以外の目的)」であったことも、今回のランキングに影響を与えていると考えられる」と説明していた。
また「エンジニア・プログラマー」が上位に入っていることについて、前年の調査結果報告書では「学校でのプログラミングを活用した授業や民間のプログラミング教室の普及、そしてプログラミングを学べるゲーム「マインクラフト」などのヒットの影響を受けて、職業としての関心が高まりつつあるのかもしれない」と説明していた。「ネット配信者」もあわせ、日常生活でよく見かける物事に関する職業、自分が楽しいと思う物事を創生できる職業に就きたいと考えるのは、当然の成り行きかもしれない。
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