小学生におけるSNSやインターネット上だけでの知り合いの実情(最新)
2020/12/25 05:38
インターネットは過去の情報伝達技術とは概念のレベルで大きな違いがあり、相手の素性を知らずとも存分に意思疎通ができ、架空の人物に成り代わって振る舞うことも可能となっている。この特徴を悪用するトラブルもあり、リスクを理解できない子供への注意喚起も盛んに行われている。今回は学研教育総合研究所が公開している「小学生の日常生活・学習に関する調査」の結果から、小学生におけるインターネット上のみでの友達の実情を確認していく(【白書シリーズWeb版】)。
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今調査の調査要項は先行記事の【小学生の就寝時刻の実情】を参照のこと。
次に示すのはSNS(ここではソーシャルメディアを意味する)とインターネットの双方を使う小学生に対し、SNSやインターネットだけで知っている友達はいるかと尋ねた結果。学校や近所の友達とインターネット上でも知り合っている場合は該当しない。SNSで知り合い、友達と自覚できるほどに仲良くなった場合などが該当する。無論、相手も同様に回答者を友達と認識しているか否かは検討の対象外。
↑ SNSやインターネットだけで知っている友達はいるか(小学生、インターネットとSNSを使う人限定)(2019年)
そもそも実際に知り合っている人も含め、SNSやインターネット上での友達がいない場合もありうるが、大多数はSNSやインターネットだけで知っている友達はいないと答えている。他方、おおよそ1-2割の割合で、そのような友達がいるのも事実ではある。10人以上となるとごく少数だが、それでも例えば小学6年生では6.5%が10人以上いると答えている。男女別では男子より女子の方が多そうだ。
それでは具体的にどの程度の人数なのか。平均値を算出したのが次のグラフ。報告書では特に説明はないが、SNSやインターネットだけで知っている友達がいる人限定の平均値では1.0未満の値は出るはずがないので、いない人も合わせた平均値となる。
↑ SNSやインターネットだけで知っている友達の人数(小学生、インターネットとSNSを使う人限定、平均値、属性別、人)(2019年)
全体では1.0人、男女別では女子の方が多く、学年別ではばらつきが大きいものの男子では傾向だったものが無く、女子では高学年の方が多いように見える。報告書でも「学年ごとの特徴的な変化は見られない」とあり、傾向のようなものはないようだ。
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