何かをしながら食事をする人は63.9%(最新)
2020/12/15 05:01
マルハニチロは2020年12月2日、今年の食生活に関する調査の結果を発表した。それによると調査対象母集団においては、何かをしながら食事をする、いわゆる「ながら食事」をしている人は2/3近くに達していることが分かった。ほぼ毎日している人は1/4におよぶ。年齢階層別ではおおよそ若年層ほど高頻度で行う傾向が見られる(【今年の食生活に関する調査2020】)。
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今調査は2020年11月6日から9日にかけてインターネット経由で15-59歳の男女に対して行われたもので、有効回答数は1000人。男女比・10歳区切りの年齢階層比(10代は15-19歳)で均等割り当て。調査実施期間はネットエイジア。
次に示すのは何かをしながら食事をする頻度についての回答。具体的に何をするかは指定されていない。一般的に考えれば新聞を読んだりテレビを観たり、スマートフォンを操作するといったところだろうか。回答者自身が「ながら食事」をしていると認識している頻度を答えてもらっているため、第三者が客観的に見れば立派に何かをしながら食事をしているが、当人がそうでないと判断していることもありうる。
↑ 何かをしながら食事をする頻度(年齢階層別)(2020年)
全体では36.1%が「ながら食事」はまったくしないと回答している。他方、63.9%は頻度を別にすれば何らかの形で「ながら食事」をしていると答えている。ほぼ毎日している人、いわば習慣化している人は25.2%と1/4を超えている。
年齢階層別で見ると、ほぼ毎日の値を見れば分かる通りばらつきが生じてはいるが、まったくないの値の限りではきれいな形で年齢が上になるに連れて「ながら食事」をしない傾向が確認できる。単に行儀の問題で年齢に連れて礼儀作法を自覚して「ながら食事」はしないようになるのか、それともスマートフォンを操作しながらのパターンに限定されるもののスマートフォンへの注力度合い、さらにはスマートフォンを使っているか否かが影響しているのだろうか。一方でスマートフォンを使っていない、「ながら食事」で用いるほどに注力していない年齢階層では、新聞やテレビに夢中となり、それらで「ながら食事」をしていそうなイメージがあるのも否定できない。
「ながら食事」は時間の節約の観点では合理的な方法に見える。また、そこまで対象となる物事に注力してしまう気持ちも分からなくはない。しかしながら並列行動は確実にそれぞれの行動の注力を減らすことになり、消化不良や満腹感の減退を誘発しかねない。スマートフォンを操作しながらの食事は衛生面でも問題が生じる。少なくともお薦めすることはできない行動には違いない。
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