子供のインターネット利用機器の専用・共用実情(ゲーム機)(最新)

2024/04/11 02:57

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2024-0408インターネットは子供達の間にも浸透しつつある。電気や水道のようなインフラレベルの身近さにある便利な情報ツールは、子供にとっては好奇心をかき立てるものに違いない。しかしインターネットを取り扱う機器は高額で壊れやすく、また利用時におけるリスクも多々あり、子供に手放しで専用の機器を与えるのは問題だと考える人も少なくない。それは子供に自動車を与え、好きに運転してよいと伝えるようなものなのかもしれないからだ。今回は内閣府が2024年3月に発表した、低年齢層のインターネットに関する利用実情を調査した結果【令和5年度青少年のインターネット利用環境実態調査結果】の報告書を基に、ゲーム機を使ってインターネットをする9歳以下の子供達における、そのゲーム機が誰用のものなのかに関して、実情を確認していくことにする。

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今調査の調査要綱は先行記事の【テレビ5割強、スマホは1/4強、自宅用パソコンやタブレット型端末は4割近く…9歳以下のインターネット利用機器の利用状況(最新)】
を参照のこと。

次以降に示すのは該当機器でインターネットを利用している人、今件ではゲーム機における、その機器の専用・共用状態。空欄が生じている属性は、該当回答者が存在しないことを意味する。今件はあくまでもその機器でインターネットをしている人が対象のため、インターネット機能を用いずに利用している人も多数いるであろうことは注意する必要がある。つまりこれらの値は、ゲーム機そのものの専用・共用状態をそのまま表しているわけではない。なおインターネット機能を用いたオンラインゲームのプレイも今件のインターネット利用に該当する。また、特段の指定がないので、据置型ゲーム機と携帯ゲーム機、双方とも該当する。

↑ インターネット利用機器の専用・共用状態(家庭用ゲーム機、該当機器でインターネット利用者限定)(2023年)
↑ インターネット利用機器の専用・共用状態(家庭用ゲーム機、該当機器でインターネット利用者限定)(2023年)

総数では28.2%が自分専用、41.9%が保護者と共用、29.1%が兄弟姉妹と共用。兄弟姉妹がいない一人っ子の場合は共用のしようがないので、兄弟姉妹と共用の値は家族構成に影響を受けることになるが、それを別にすれば幼い時は保護者との共用が多分となり、3歳以降はおおよそだが少しずつ自分専用の割合が増えてくる。小学校に上がる7歳時点では28.9%が自分専用で、保護者との共用は38.9%。9歳になると自分専用と保護者と共有の値の序列が逆転し、自分専用の36.5%が最多になる。

ゲーム機には据置型ゲーム機と携帯ゲーム機があるが、携帯ゲーム機は1端末で1人のプレイが原則で、共用となると機器の取り合いが生じる可能性がある。遊ぶ時間帯がダブることが少ない保護者との共用ならまだしも、兄弟姉妹と共用の場合は、もめごとのタネになりかねない。仲よく共用できればよいのだが。据置型ゲームならば複数のコントローラーを用いて1端末で複数人でのプレイも可能となるため、取り合いになる可能性は携帯ゲーム機よりは小さい。今件結果はその双方の合算のため、内情までは確認できない。



今調査は該当機器でインターネットを利用している人限定の値のため、ゲーム機そのものの専用・共用の動きとはずれが生じている可能性がある。危険なインターネットにアクセスしないのであれば、自分専用の家庭用ゲーム機を買ってもよいと許可する保護者もいるだろう。

一方で、家庭用ゲーム機を使ったインターネットの利用実情においては、多分に保護者と、あるいは兄弟姉妹との共用であることが裏付けられたことになる。子供のインターネット利用に関する検証では、大いに役立つ結果には違いない。


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