アメリカ合衆国の主要ソーシャルメディア利用実情の詳細(最新)
2019/05/23 05:18
先行記事【アメリカ合衆国のソーシャルメディア利用実情】でアメリカ合衆国の民間調査会社Pew Research Centerが2019年4月10日に発表したソーシャルメディアの利用実情の最新報告書【Share of U.S. adults using social media, including Facebook, is mostly unchanged since 2018】を基に、同国での主要ソーシャルメディアの利用実情を確認した。今回は取り上げられているソーシャルメディアの中からいくつかを選び、その利用実情を属性別に詳しく確認していくことにする。
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今調査の調査要綱は先行記事の「アメリカ合衆国のソーシャルメディア利用実情(最新)」を参照のこと。その先行記事にある通り、今調査対象母集団では主要ソーシャルメディアの利用実情は次の通りとなっている。YouTubeが圧倒的、Facebookが続いている。
↑ ソーシャルメディアの利用実情(アメリカ合衆国、2019年1月、18歳以上、複数回答)(再録)
それではこの利用率は属性でどのような違いがあるのか、その実情を確認してみる。とはいえすべてのソーシャルメディアでチェックを入れるのも雑多なため、今回はFacebookとInstagram、そしてTwitterにスポットライトを当てる。YouTubeはソーシャルメディアには違いないが、他のサービスとは少々性質が異なるため、今回は省略。
その3つのソーシャルメディアの属性別利用実情を確認したのが次のグラフ。
↑ ソーシャルメディアの利用実情(アメリカ合衆国、2019年1月、18歳以上、属性別)
まずFacebook。ソーシャルメディアの黎明期ではもっともよく語られ知名度もあり、老若男女を問わず使っている、ソーシャルメディアの代名詞的存在といったイメージがあるが、そのイメージに見合うだけの実情を示している。属性別で利用率に大きな差異は見られない。とはいえよく見ると、男性よりも女性、25-29歳、世帯年収が高いほど、都市部居住者ほど、よく利用している実情が確認できる。65歳以上では利用率が半数を切っている。
他方Instagramでは割合的に男女の差異がFacebookよりも大きい(%ポイントの差は12%ポイントで変わらないが、女性の対男性比はFacebookがプラス19%なのに対しInstagramではプラス39%)。年齢階層別では18-24歳の利用率が極めて高く75%と、とりわけ若年層に好まれているのが分かる。65歳以上では8%しか利用していない。高世帯年収・高学歴・都市部ほど利用率が高いのはFacebookと同じ。
一方でTwitterでは男女の差異はさほど大きくないが、Instagram同様に18-24歳の利用率が一番高く44%。きれいな形で高年齢層ほど利用率が低くなっている。他方、世帯年収や学歴、居住地域による動向は他のソーシャルメディアと変わらず、高世帯年収・高学歴・都市部ほど利用率が高い。ただし世帯年収別では7.5万ドル以上の人のみ高い値を示しているのが印象的。
ちなみにこれらのサービス利用者における、実際の利用頻度は次の通りとなっている。
↑ ソーシャルメディアの利用頻度(アメリカ合衆国、2019年1月、18歳以上、利用者限定)
それぞれのサービスの機能や利用スタイルの違いから、一概に単純比較することは問題があるのだが、むしろ利用ハードルが低いTwitterよりもFacebookの方が頻繁に使われているのは意外な気がする。実に半数以上のFacebook使いが、毎日数回はアクセスしているという。1日1回もアクセスはしていない人は26%でしかない。
他方、Twitterでは利用者の6割近くが1日1回もアクセスはしていないとのこと。1日何回もアクセスする人は25%に留まっているのが実情ではある。
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