意外と長いスマートスピーカでの音楽聴取時間(最新)

2019/04/22 05:21

このエントリーをはてなブックマークに追加
2019-0420昨今の生活デジタル機器で注目を集めているアイテムとして筆頭に挙げられるのがスマートスピーカー。対話型の音声入力式によるインターフェイスを持つスピーカーで、AIアシスタントのサーバーとのやり取りにより、自然な対話をしながらさまざまな情報を取得したり家電のコントロールを行うことができる。このスマートスピーカーと音楽聴取の関係について、日本レコード協会が2019年4月に発表した最新調査の結果「音楽メディアユーザー実態調査」(2018年度版)を基に、その実状を確認していく(【発表リリース:2018年度「音楽メディアユーザー実態調査」報告書公表】)。



スポンサードリンク


調査対象母集団の要項は今調査に関して先行する記事【年齢階層別の「音楽との付き合い方」】を参照のこと。

最初に示すのはスマートスピーカーも含めた日常生活に浸透しているデジタル機器の利用率の実情。

↑ 平日における普段の生活の中での利用率(複数回答)(2018年)
↑ 平日における普段の生活の中での利用率(複数回答)(2018年)

パソコンの利用率が一番高く63.7%。今調査がインターネット経由によるものであることを考えると、むしろ少ない方かもしれない。スマートフォンが続くが、Androidが41.8%、iPhoneが38.0%と、いくぶんAndroidの方が優勢の結果が出ているのは興味深いところ。またタブレット型端末が2割を超えており、その浸透ぶりがうかがえる。

スマートスピーカーは5.1%。おおよそ20人に1人が利用している。多いと見るべきか少ないと見るべきかは微妙なところだが、世間一般にその実情が浸透し始めたのがこの1、2年であることを考えると、結構善戦しているかもしれない。

そのスマートスピーカーの利用者の年齢階層別構成比は次の通り。

↑ スマートスピーカー利用者の年齢階層別構成比(2018年)
↑ スマートスピーカー利用者の年齢階層別構成比(2018年)

デジタル機器は概して若年層から中年層がメインの利用者で高齢者は避ける傾向が強いのだが、意外にもスマートスピーカーはそのような偏りが見られない。まだ本格的な普及には至っていないと評価できる、全体に占める利用率が5%程度の時点で、利用者全体に占める利用者率が50-60代を合わせて4割近くとなっているのは驚きではある。利用のハードルが低い点が好まれているのだろうか。

それらのデジタル機器で平日に音楽をどの程度時間聴いているかを尋ねた結果が次のグラフ。とにかく音楽を聴いている人の割合の高い順に並べたが、スマートフォンの次にスマートスピーカーが入っている。

↑ 平日における普段の生活の中での音楽聴取時間(利用端末別、該当端末利用者限定)(2018年)
↑ 平日における普段の生活の中での音楽聴取時間(利用端末別、該当端末利用者限定)(2018年)

あくまでも該当端末を利用している人に限られるが、スマートスピーカーを使って平日に1日3時間以上音楽を聴いている人は7.1%に達しており、スマートフォンの3.1%やパソコンの2.7%を上回る値を示している。2時間台・1時間台の人の割合も高い値を計上しており、1日1時間以上聴いている人は26.7%と1/4を超える。

スマートスピーカー利用者が5.1%しかいないため、調査対象母集団全体比で計算すればわずかな値に過ぎないが、スマートスピーカーにおける音楽聴取時間の長さは注目に値すべき結果に違いない。元々「スピーカー」なのだから、当たり前と言われればそれまでなのだが。


■関連記事:
【世界のスマートスピーカーやAR・VRの市場規模実情】
【誌上で試乗ができるARアプリ】



スポンサードリンク



このエントリーをはてなブックマークに追加
▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2024 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー|X(旧Twitter)|FacebookPage|Mail|RSS