高齢層の住宅事情と労働時間との関係(最新)
2019/02/06 05:22


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今調査の調査要綱は先行記事の【定年退職が始まる60代における公的年金の給付額と就業率の関係】を参照のこと。
次に示すのは該当年齢における男性の就業者に限定した、年齢階層別の居住住宅状況別の労働時間。複数年数調査の結果を基に計算されている。

↑ 1週間の労働時間(男性、就業者限定、年齢階層別・居住住宅状況別、時間)
労働によって得られる対価は時間のみに影響されるのではなく、労働内容や勤め先によっても大きく変わってくる。また年が上になるほど軽度の労働しかこなせず、時間単位で得られる対価も少なくなるため、同じ額を得るためにも長時間の労働が必要になる。一方で心身の負担を考慮すると、年とともに長時間の労働は難しいものとなる。
結果としては50-51歳と68-69歳でイレギュラーが生じているものの(回答者数が少ないのが原因だろう)、おおよそ所有住宅住まいの方が労働時間が少ない結果が出ている。時間だけが労働の対価に影響するわけではないものの、同じ年齢ならば心身上はおおよそ同じ条件下にあると考えられるから、所有住宅者の方が労働時間が短くなる=短くて済む、つまり多分に該当するであろう、お金を得るために働いている場合は、少ない労働時間で要件が済んでしまうと推測できる。
要は賃貸住宅住まいの人は住居費の負担が大きいため、長時間働いて稼ぎを多く得なければならなくなる、所有住宅住まいの人は住居費の負担が賃貸住宅住まいよりも小さいため、労働時間も短くて済むという次第である。
他方、賃貸住宅住まいであろうと所有住宅住まいであろうと、年とともに労働時間は減少していく。定年退職は大体60-65歳ぐらいではあるが、53歳ぐらいから労働時間の減少が生じ、60歳以降で大きな減りが見受けられるのも分かる。就業は続けていても時短扱いにしてもらったり、退職をして短時間・軽労働の仕事に再就職するというケースが増えてくるのだろう。
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