ソーシャルメディア上のbotの存在を知っているアメリカ合衆国の人は66%
2018/11/11 05:26


スポンサードリンク
今調査はPew Reserch Centerによる調査パネルATP(American Trends Panel)によって行われたもので、調査実施期間は2018年7月30日から8月12日。有効回答数は4581人。ATPはRDDで抽出された固定電話と携帯電話番号への通話で18歳以上のアメリカ合衆国居住者に対して応募が行われたもので、国勢調査の結果でウェイトバックが実施されている。
まずはソーシャルメディアにおけるbotの存在を知っているか否か。「ほとんど知らない」は「認識はしている」との解釈をすれば、66%の人が存在を知っていることになる。ある程度知っている人以上に限定すれば44%。

↑ ソーシャルメディアにおけるbotを知っているか(アメリカ合衆国)(2018年7-8月)
見方を変えると34%の人はソーシャルメディアにおけるbotを知らない、タイムライン上に流れてくる情報は原則としてすべて人の手によって発信されたものだと考えていることになる。
この実情を細かく属性別に区分して確認したのが次のグラフ。

↑ ソーシャルメディアにおけるbotを知っているか(アメリカ合衆国、属性別)(2018年7-8月)
年齢階層別では年が上になるほど認知度が下がる傾向がある。これはソーシャルメディアそのものを利用する度合いにも大きく影響しているのだろう。ソーシャルメディアを使っていなければ、その上で運用されるbotを知る機会も無い(知識として知る可能性はある)。また、技術への好奇心の度合いにもよるものと考えられる。
注目したいのは男女別。往々にしてソーシャルメディアの利用率は男性よりも女性の方が上になるものだが、botの存在を知っているのは女性では無く男性の方が多い。技術的な問題がハードルとなっている、そういうものをあまり気にしない人が多いのかもしれない。似たような理由による可能性は、学歴別の傾向からも推測できる。学歴が低いほど認知度が低い結果が出ている。
支持政党別では民主党支持者の方が認知度は高い。これは年齢や学歴、男女の偏りでは無く、先の大統領選で民主党が負けたのはbotが暗躍したのが一因だとする報道があり、それを信じている民主党支持者が少なからずいるのが要因だと考えられる。
とはいえその影響力がどれほどのものかは不確かであるし(共和党支持者側のみが行ったわけでも無い)、第一インターネットを駆使した選挙戦は民主党所属の前大統領であるオバマ氏も行っており、むしろオバマ氏のそれは初の本格的なインターネット選挙戦として大いに持てはやされたものだったのだが。
■関連記事:
【ツイッターの悪質な「呼びかけ」にご注意を】
【スマートフォン所有率は79.4%にまで躍進(最新)】
【全体で26%・10代女性は7割がアカウント持ち…ツイッターの利用状況(2015年)(最新)】
スポンサードリンク
