36%は「長いな」と認識…アメリカ合衆国での保護者本人の携帯電話やソーシャルメディアの利用時間

2018/11/10 05:10

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2018-1103昔は単なる外遊び、少し前まではテレビゲーム、そして最近では携帯電話の利用に関して、保護者は子供の過度な利用を心配してしまう。暇さえあれば夢中になるその様子に、もっと勉強してほしい、そればかりにとらわれて他のことをしなくなるのでは、まるで病気みたいに見える、色々と想像するのも無理はない。それではそのような不安を子供に抱く保護者自身は、同様に夢中になりすぎてはいないだろうか。今回はアメリカ合衆国の民間調査会社Pew Research Centerが2018年8月22日に発表した調査報告書【「How Teens and Parents Navigate Screen Time and Device Distractions」】から、同国の保護者の立場にある人達における、自分の携帯電話などの利用をどのように認識しているのか、その実情を確認する。



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今調査の調査要綱は先行記事【「携帯やりすぎ」との自覚、子供は54%・保護者36%…アメリカ合衆国の携帯電話利用実情】で確認のこと。

次に示すのは保護者の立場にある人が、自分の携帯電話の利用状況についてどのような認識にあるのかを答えてもらったもの。参考に子供自身を回答者とする同様の設問の結果も併記する(「テレビゲームのプレイ時間」は保護者には質問していない)。

↑ 次の事柄への自分自身の利用時間をどのように考えているか(アメリカ合衆国、保護者、利用者限定)(2018年3-4月)
↑ 次の事柄への自分自身の利用時間をどのように考えているか(アメリカ合衆国、保護者、利用者限定)(2018年3-4月)

↑ (参考)次の事柄への自分自身の利用時間をどのように考えているか(アメリカ合衆国、子供、利用者限定)(2018年3-4月)
↑ (参考)次の事柄への自分自身の利用時間をどのように考えているか(アメリカ合衆国、子供、利用者限定)(2018年3-4月)

携帯電話の利用時間が長すぎると考えている保護者は36%、SNS(ソーシャルメディア)は23%。子供の自覚ではそれぞれ54%、41%であることから、保護者は子供と比べて少なくとも自覚の観点では携帯電話やSNSへの熱中度合いは制御できている、自制しているとの認識にある。とはいえ、携帯電話全体の利用時間では1/3超え、SNSに限っても1/4が「自分は利用時間が長すぎる」と自覚するほど利用していることもまた事実ではある。

携帯電話はプライベートな端末であるから、普段は保護者と子供それぞれが相手の利用状況を見る機会はあまり無いはずだが、直接対面している時に、相手の携帯電話への夢中度合いを感じ取る機会が生じることもあるだろう。例えば自分と話している最中に相手が携帯電話を操作していたり、視線を頻繁に携帯電話に向けたり、会話を中断して情報に目を留める仕草をするなどである。それぞれの夢中度合いの認識を示したのが次のグラフ。子供は14%が「自分の保護者は自分との会話の最中も携帯電話で気が散っている」ような情景をしばしば見受けると認識している。

↑ 子供と保護者それぞれが見た相手の携帯電話への夢中度合い(アメリカ合衆国)(2018年3-4月)
↑ 子供と保護者それぞれが見た相手の携帯電話への夢中度合い(アメリカ合衆国)(2018年3-4月)

子供は14%が保護者が自分の会話との間でも携帯電話のことで気が散っていることがよくあると考えており、保護者は30%もの人が子供は自分との会話との間でも携帯電話のことで気が散っていることがよくあるとしている。それぞれの基準が異なるので一概に比較するのはリスクがあるものの、保護者と子供との会話においては、子供の方がより携帯電話に気を取られていそうではある。

もっとも今件はあくまでも当事者間の認識。第三者の視点から確認すると、案外双方とも同程度の結果に終わるかもしれない。確かめようが無いのが残念ではあるが。


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