据置型ゲーム機の保有実情(最新)

2019/08/09 05:19

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2019-0801テレビに接続して映像出力をテレビに行わせることで、業務用の筐体型ゲーム機やパソコン上と同じようにゲームが楽しめる据置型ゲーム機。現状の世帯ベースでの普及状況について、総務省が2019年5月31日に詳細値を発表した「通信利用動向調査」の公開値を基に確認する(【発表ページ:通信利用動向調査】)。



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1/4近くの世帯に据置型ゲーム機が


今調査の調査要項は先行する解説記事【自宅パソコンのインターネット接続回線の種類】で解説済みなので、そちらを参照のこと。

最初に示すのは、世帯属性別の世帯単位での据置型ゲーム機の保有状況。調査票には「家庭用ゲーム機のうちテレビなどに映像を表示するもの(PlayStation4など)」と説明がある。また、「過去1年間に一度も使用していない機器や職場の経費で購入した機器は『保有していない機器』としてください」とあるため、保有はしているが押し入れに押し込んだままの状態となっている端末は該当しない。ニンテンドースイッチは据置型ゲーム機なのか携帯ゲーム機なのか判断が難しいところだが、回答者の判断次第というところか。あるいは据置型ゲーム機と携帯ゲーム機の双方で回答している可能性はある。

↑ 据置型ゲーム機の保有状況(世帯単位、属性別)(2018年)
↑ 据置型ゲーム機の保有状況(世帯単位、属性別)(2018年)

世帯ベースでの据置型ゲーム機の保有率は24.9%。1/4程度の割合。世帯主が20代の世帯では一番保有率が高く41.0%、20代から40代までは4割前後。世帯構成別では高齢者が含まれる世帯で低め、子供がいる世帯では高めとなっている。子供が主に使うからだと考えれば道理は通る。

世帯年収別ではややばらつきがあるものの、おおよそ高年収ほど高保有率を示す。200万円未満の世帯では9.3%だが、1000-1500万円未満の世帯では40.6%と4割を超える値を示している。

具体的保有台数は


続いて具体的な保有台数を確認する。前述の通り、過去1年間に一度も使っていない端末は対象外となるので、実質的には現在稼働中の台数と見てよい。

↑ 据置型ゲーム機の保有状況(世帯単位、具体的保有台数、世帯主年齢階層別)(2018年)
↑ 据置型ゲーム機の保有状況(世帯単位、具体的保有台数、世帯主年齢階層別)(2018年)

30代の世帯が2台以上の保有世帯率では一番高い値となっている。次いで40代、20代。具体的な機種名は調査対象外だが、おおよそソニーと任天堂の機種を1台ずつというところだろうか。あるいはどちらかのメーカーの機種において、最新世代機種と一世代前の機種をともに保有しているかもしれない。

50代以降の急激な保有世帯率の減少とともに、複数台数持ちも大きな減り方を示している。子供が世帯を出て独り立ちし、高齢者のみの世帯となり、据置型ゲーム機は必要が無い、利用しないケースが増えているのだろう。元々据置型ゲーム機を買う必要を感じない人も多々いるに違いない。

続いて世帯年収別。

↑ 据置型ゲーム機の保有状況(世帯単位、具体的保有台数、世帯年収別)(2018年)
↑ 据置型ゲーム機の保有状況(世帯単位、具体的保有台数、世帯年収別)(2018年)

世帯年収別ではおおよそ高年収の方が単純な保有率だけで無く、複数台持ちの世帯割合も大きなものとなっていく。1500万円以上の世帯で保有率、そして複数台持ちの世帯割合が減少するのは、世帯年収そのものよりも世帯主の年齢に強い影響を受けるからだろう(全般的には世帯主の年齢が上になるに連れて高世帯年収の世帯は増えていく)。

最後は世帯構成別。

↑ 据置型ゲーム機の保有状況(世帯単位、具体的保有台数、世帯構成別)(2018年)
↑ 据置型ゲーム機の保有状況(世帯単位、具体的保有台数、世帯構成別)(2018年)

子供がいる世帯では保有率が高いだけでなく、複数台持ちの世帯率も高いものとなっている。2台以上の世帯を計算すると、子供がいる世帯では1割台の後半。新世代機種への乗り換えを子供にせがまれやすいからなのか、親子そろって楽しんでいるからなのか、別メーカーのハードでそれぞれプレイしたいゲームがあるからなのか。

逆に高齢者がいる世帯では、保有率が低いだけでなく、複数台持ちの世帯も少なめ。需要があまりないのだろう。



据置型ゲーム機はテレビを使うことから、大きな画面で楽しめる、家族一緒にプレイできるなどの長所があるものの、機動性に劣り、テレビ番組の視聴とともに遊ぶことができないなどの弱点もある。昨今では携帯ゲーム機、さらにはスマートフォンで提供されるゲームアプリに押されがちなのは否めない。

全体値では世帯保有率24.9%を示した据置型ゲーム機が、今後どのような動向を見せるのか、次年分以降の動きが楽しみではある。


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