たまごを選ぶ時の基準は「10個入りパック」「賞味期限まで余裕」が5割超え(最新)
2019/05/10 05:20
多くの人にとって日々の食生活には欠かせない存在の食材、たまご。比較的安価に、容易に調達ができ、さまざまな料理に活用することができる。その身近な存在のたまごは、どのような水準で選択され、手に取られているのだろうか。JC総研が2019年3月22日に発表した、畜産品などの消費性向に関する調査結果の概要から確認する(【発表リリース:農畜産物の消費行動に関する調査結果】)。
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今調査の調査要綱は先行記事の【お米を食べる機会は減っているのだろうか】を参照のこと。
先行記事にある通り、今調査対象母集団ではたまごを毎日食材として利用している人は約1/4、週に半分以上の人も合わせると5割を超える。たまごをほとんど食材として使わない人は数%でしかない。
↑ 家庭における食材の摂取頻度(たまご)(再録)
それではそのたまごは、どのような基準で選ばれ、購入されているのだろうか。複数回答で尋ねた結果が次のグラフ。
↑ たまご購入時の商品選びの基準(複数回答、上位陣)(2018年度)
トップは「10個入りパック」で55.0%。たまごの販売スタイルは多様だが、4個入り、6個入り、10個入りなどがメジャー。料理でのたまごの利用頻度や、家族構成人数で需要は違ってくるが、夫婦世帯ならば10個入りパックがちょうどよい数なのだろう。一人暮らしではややきついところもあるが。
第2位は「消費期限まで余裕(がある)」で50.2%。たまごはよほどの高額な品質のもので無い限り、大抵は数個をまとめたパックで購入するため、購入日からしばらくは冷蔵庫の中に入れて保存しておくことになる。生ものということもあり、消費期限が切れたたまごを食べるのはリスクが高く、極力避けたいところで、そうなった場合は食べずに廃棄するしかない。消費期限に余裕が無いと、せっかく購入したたまごのいくつかを無駄にしてしまいかねないし、それを防ぐために食卓にはたまご料理ばかりが並ぶことになってしまう。
第3位は「特売やタイムサービス品」で43.4%。たまごは身近な食材で多くの人の需要が期待できることもあり、スーパーやデパートなどではしばしば客寄せ用の特売品として用いられる。その機会を狙って購入する人も少なくなあるまい。消費期限の問題から、まとめ買いがしにくいのは弱点ではあるが、それが逆にお店側には利点となるのも事実ではある。
栄養面でのこだわりや、殻の色、産地などに関する特徴を基準としている人は案外少ない。「地元または近県産」が1割台なのがある程度。長持ちして適切な数が一度に手に入り、満足できる安さならばそれで構わないという人が多分のようだ。
それではそのたまごの価格は、購入時の基準としてはいくらぐらいなのだろうか。公開値を基に概算平均を算出した結果が次のグラフ。
↑ たまご購入時の基準価格(10個換算、概算平均、円)(2018年度)
全体平均では169円、既婚では男女で差異はほとんど無いが、単身では女性の方が高いたまごを選ぶ傾向がある。年齢階層別ではおおよそ年上になるほど高い価格のたまごを選んでいる。上記の「たまご購入時の商品選びの基準」で年齢階層別の値が非公開なので確証は取れないが、高齢層ほど強いこだわりを持ち、高品質のたまごを求めるのだろう。また、消費量が少なくなるために少数単位での購入となり、結果として単価が上昇してしまうのかもしれない。
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