「インターネットにのめり込んで保護者が注意しても止めない」が30.6%…子供のインターネット利用で保護者が困っていることあれこれ(最新)
2024/04/14 02:33


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今調査の調査要綱は先行記事【テレビ5割強、スマホは1/4強、自宅用パソコンやタブレット型端末は4割近く…9歳以下のインターネット利用機器の利用状況(最新)】を参照のこと。
次に示すのは直接回答をしている保護者の立場として、その子供がインターネットを使っている際に生じた、あるいは発覚した、困った事柄に関する経験率。回数やいつ経験したかは問われていない。

↑ 子供のインターネット上の困った経験行動(9歳以下、複数回答、子供がインターネットを使っている人限定)(2023年)
具体的行動でもっとも多い回答は「インターネットにのめり込んで保護者が注意しても止めない」で30.6%。テレビ視聴やゲーム、読書などではよく聞く話だが、インターネットの利用でも子供の自制心が効かずに保護者の忠告をも無視するパターンは少なくないようだ。
次いで多いのは「保護者が設定したパスワードが、保護者が知らないうちに勝手に解除されていた」で8.2%。保護者が設定しがちなフレーズを推定して入力解除したのか、保護者の入力したパスワードを盗み見したのか、あるいはすり抜ける方法をどこからか入手したのか。その方法までは問われていないが、いずれにせよ由々しき話ではある。自分の子供のしたことではあるが、立派なハッキングに他ならない。
その次に多いのは「保護者が知らないうちにメッセージやメールを送ったり書き込みをしていた」で4.7%。単純に情報発信をするだけなら問題はないはずだが、リスクを考えると相手を選ぶ必要があり、また当然内容にも十分な注意が必要になる。それらの問題を考慮すると、メッセージやメールの送信、インターネット上への書き込みそのものを許可しない、許すとしても場所を制限した上で事前に保護者のチェックを必要とするなどのルールを設定している世帯も多いことだろう。そのような状況下で、保護者の目をすり抜けて勝手に情報発信をすることは、保護者にとっては困った話に違いない。
インターネットに夢中になることで生じるトラブルとしてよく知られている「インターネットにのめり込んで睡眠不足などの体調不良に陥った」は3.8%。経験した人の割合としては少数ではあるが、内容次第では重大な問題であり、看過するわけにはいかない。
「保護者が知らないうちに不適切な内容が掲載されているサイトにアクセスした」は3.5%。フィルタリングをしていなければ(禁じていても)アクセスされる可能性は多分にある。フィルタリングが使われていてもそれを潜り抜ける方法を見出した、知ったのかもしれない。あるいは偶然にアクセスしてしまった可能性もある。
これら列挙された問題を経験したことがない保護者は6割近くにとどまっている。もっともこの保護者も、まったく問題なく過ごしているのか、別の問題の経験があるのかまではこの調査結果からだけでは分からない。さらには保護者が気が付いていないだけで、子供はすでに困った行動をしたことがある、現在もしている可能性は否定できない。
これを子供の男女別で区分して確認した結果が次のグラフ。

↑ 子供のインターネット上の困った経験行動(9歳以下、複数回答、子供がインターネットを使っている人限定、子供の男女別)(2023年)
男子の方が多くの項目で女子より高い値を示している。少なくとも保護者が把握している限りでは、男子よりも女子の方がインターネット上では礼儀正しい、保護者の思う通りに利用しているということなのだろうか。
あるいは男子の方が行動的なのかもしれないし、単に男子の方が女子よりも保護者に見つけられやすい行動をしているだけなのかもしれない。
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