未婚者が相手を選ぶその時に、考慮する点トップは「人柄」(最新)
2025/03/04 02:33


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今調査に関する調査対象母集団や集計様式については、出生動向基本調査関連の先行記事【日本の「恋愛結婚」「見合い結婚」の推移】を参照のこと。
次に示すのは独身男女(18-34歳)に向けて、結婚相手となる異性を決める時に、その人の条件として、どの程度考慮・重視するのかについて、複数の項目を提示。それぞれの項目において「重視する」「考慮する」「あまり関係ない」のうち1つを選択してもらい、そのうちウェイトを置いた値をカウントしたもの。例えば男性の「人柄」は77.7%が重視、17.3%が考慮、合わせて95.0%との値が出ているので、未婚男性が相手の女性を選ぶ際に、人柄に関しては3/4強が重視し、2割近くが考慮をし、合わせて9割台が何らかの形でウェイトを置くと読める。
なお横軸の項目は男性の合計値の高い順とし、女性と比較がしやすいようにしている。

↑ 結婚相手を決めるときどの程度重視するか(18〜34歳、未婚者、いずれ結婚するつもりの人、男性)(2021年)

↑ 結婚相手を決めるときどの程度重視するか(18〜34歳、未婚者、いずれ結婚するつもりの人、女性)(2021年)
男女とももっともウェイトを置く対象とされているのは「人柄」、次いで「家事・育児の能力や姿勢」、さらに「仕事への理解協力」が続く。女性でも「仕事への理解協力」が高い値を示しているのは、女性の社会進出が進み、共働き世帯が増えたのが大きな要因だろう。
その次は男性では「容姿」だが女性は「経済力」。共働きが当たり前になった現状でも、夫婦生活では多分に男性が世帯を経済面で支える大黒柱となることから、女性が男性に経済力への期待を寄せるのは当然の話ではある。一方男性は女性へ「経済力」はあまり求めておらず、5割近くでしかない(ただし「経済力」の具体的説明は無いので、単なる収入能力だけでなく、金銭感覚なども合わせ回答されている可能性はある。5割近くの値が出たのもそれが一因だろう)。「経済力」と連動性の高い「職業」もまた、女性は高い値を示しており、男性は低めに抑えられている。
男女間の関係の話ではよく話題に登る「容姿」だが、男女ともにほぼ同じ8割強。順位はそれぞれ4位、5位にとどまっており、さほど高くはない。また「共通の趣味」も同程度で、それぞれ7割強。とはいえ、いずれも過半数を超えており、ウェイトか高い項目には違いない。
見方を変え、「重視」のみで見返すと、男女ともに「人柄」の圧倒感が目立つ。そして「家事・育児の能力や姿勢」「仕事への理解協力」かトップ3であることも男女変わらず。女性が男性と比べて「経済力」を重視している点も同じだが、回答率は3割台にまで落ち込む。そして「容姿」「共通の趣味」に至っては1割台から2割台程度でしかなく、検証対象の項目には違いないものの、ウェイトは軽い要素であることが分かる。
今件は未婚男女が結婚相手に何を求めているのか、男女の差異も合わせ興味深い動きではある。実際には個人の価値観や解釈、判断基準で大きな違いが生じるのは言うまでもないが、一般論として認識しておくのは十分に意義のある話に違いない。
実のところ今件は1992年分からの調査結果も併記されているのだが、経年変化として目立つ動きが無く、今回は省略した。あえていえば昔より今の方が男女を問わず、「経済力」「職業」「容姿」を重視することが増えているぐらいだろうか。
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