日本と諸外国のLINEの利用状況(2016年)(最新)
2016/09/09 05:20


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今項目に関する調査要項は先行記事【世界各国の完全自動走行車に対する認識と利用意向(2016年)(最新)】を参照のこと。今件該当部分はインターネットを用いたサービスLINEに関する利用状況を尋ねたものであるため、インターネットの利用率が低い高齢者、そして一部国家においては、その対象全体との間にぶれが生じている、具体的にはインターネットに有利に数字が動いている可能性がある(インターネットを利用していない人は回答に加われない)。さらに中国では原則的に当局によってLINEの利用を禁じられているため(代替サービスの一つが微信(WeChat))、その点を留意した上で見ていく必要がある。
次に示すのはLINEの年齢階層別利用率。ややデザインが崩れる形となっているが比較がし易いように、縦軸の仕切りはすべて100%上限としている。


↑ LINEの利用状況(2016年)
先行記事でも言及した通り、日本ではLINEの利用率が他国と比べて非常に高い値が出ている。特に20代の若年層ではほぼ3/4に達している。今調査は20歳以上が調査対象だが、仮に高校生まで調査を広げれば、8割から9割にすら届くかもしれない。また、インターネット利用者限定との前提があるが、60代でも2割近くが利用しているのは、日本におけるこの類のサービスとしては驚くべき値に違いない(ツイッターで11.0%、Facebookで26.0%)。
他国では日本と比べて、一回りも二回りも大人しい値に留まっている。調査対象国の中では日本に次いで多い韓国ですら、利用率は約2割。30代が最多利用率を示しているのは興味深い動きだが、それでも3割に届かない。アメリカ合衆国では30代で2割が最大で、40代以降は急に値が減り、50代以降はゼロとなる。
イギリスやドイツ、オーストラリア、そして中国は数%の割合でしかなく、実質的にはほとんど使われていない状態に等しい。インドでは韓国には及ばないもののそれなりに高めの値を示し、全体値としてはアメリカ合衆国以上。年齢階層別の利用状況はむしろ日本のそれに近く、若年層での利用が際立っている。
LINEの広報資料を見る限りでは、これらの諸国にも相当の浸透が進んでいるはずだが、今件がインターネット利用者限定の回答率であるにも関わらず、韓国やインド以外ではさほど大きな値が出ていない。これは多分に、今回の白書の他の記事でも言及している通り、「アカウントを取得して利用経験がある」「気が向いた時に時々使っている」人と、「日常茶飯事的に使っている」人との差があるのだろう。今件はアカウントの所有者では無く、LINEを日常生活の中に取り込んだような形で利用している、回答者が今回の調査の際に「利用している」と認識している人の率に他ならない。
他方、先行記事でも言及の通り、日本ではチャット型ウェブサービスの利用が多分にLINEに集中している傾向がある。

↑ ソーシャルメディアの利用状況(チャット型、2016年、複数回答)(日本)(再録)
他の汎用的なサービス、例えばFacebookやTwitterなどを併用することも、リスク管理の上では覚えおく必要があるだろう。
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