店舗持ちこみ、フリマ、そしてネットオークション…中高生の持ち物売却事情(2016年)(最新)

2016/07/13 14:57

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古本屋や古道具屋、そして質屋などが昔から存在していることからも分かる通り、不必要になった手持ちの物品を他者に直接売るのではなく、中継業者に売り渡す仕組みは多くの需要があり、多数の人が利用している。ゴミとして廃棄するのはもったいなく、欲しい人を見つけて直接販売交渉をするのは非常に困難に違いなく、買い取り業者の存在は非常にありがたい。また多人数の人たちが集まる場を設けてやり取りをうながすフリーマーケットの類も、イベント的な催しとしてよく行われている。今回は金融広報中央委員会「知るぽると」が5年おきに実施している、小学生から高校生を対象にした金銭に係わる様々な問題を対象にした調査「子どものくらしとお金に関する調査」の調査公開結果をもとに、中高生における手持ち物品の売却経験について、その実情を確認していくことにする(【知るぽると:子どものくらしとお金に関する調査】)。



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店舗持ちこみが圧倒的


今調査の調査要項は先行記事【中学生・高校生のおこづかい額(2016年)(最新)】を参考のこと。

次に示すのは質問時において過去1年の間に、何らかの手持ちの物品を売った経験がある人の割合。頻度や金額は問われてない。なお小学生にはこの質問は行われておらず、中高生のみの回答となっている。

↑ 過去1年間で自分の持ち物を売りお金を得た経験がある(2015年)
↑ 過去1年間で自分の持ち物を売りお金を得た経験がある(2015年)

女子よりは男子の方が多いのは中高生共に変わらず。他方、中学生と高校生とでは差異はほとんど無く、3割強の値を示している。想像よりは多いとの印象を持つ人もいるだろうが、これは後述するがネットオークションやフリーマーケットだけでなく、ブックオフのような全国チェーン店における古本やゲームソフトなどの売却も含まれるためである。

それではどこで物品売買を行ったのか。まずは学校種類別で。

↑ 持ち物を売った方法(2015年、複数回答、過去1年間に売った経験がある人限定)
↑ 持ち物を売った方法(2015年、複数回答、過去1年間に売った経験がある人限定)

圧倒的に店舗持込や送付が多く、経験者のうち中学生では8割強、高校生では7割強。上記事例解説の通り、大手のチェーン店などにおける買い取りをしてもらえる店への持ちこみと売却が多数を占めるのだろう。フリーマーケットやネットオークションは少数派だが、それでもインターネットの利用が日常化する高校生では、ネットオークションの利用は2割にまで値が上昇する。試算すると全高校生の約7%はネットオークションで持ち物を売った経験があることになる。

男女別に仕切り分けをしたのが次のグラフ。

↑ 持ち物を売った方法(2015年、複数回答、過去1年間に売った経験がある人限定)(男女別)
↑ 持ち物を売った方法(2015年、複数回答、過去1年間に売った経験がある人限定)(男女別)

店舗への持ちこみは男子の方がやや多く、フリーマーケットは女子の方が多い。ネットオークションの利用は男女であまり変わらず。女子のフリーマーケット参加率が高いのは、イベント的なものとして楽しみながらとの考え方なのからだろうか。

売ったものは本やゲームが圧倒的


それでは具体的に、自分のどのようなものを売ったのか。

↑ 売ったことがあるもの(過去1年間で自分の持ち物を売りお金を得た経験がある人限定、複数回答)(2015年)
↑ 売ったことがあるもの(過去1年間で自分の持ち物を売りお金を得た経験がある人限定、複数回答)(2015年)

中学生ではゲームやプラモデルなどの玩具が多く6割、ついで本が6割近くで続く。高校生になると順位が逆転し、本がゲームなどを上回る形となる。普段何を遊びに用いているかにより、売るものも変わると考えれば理解は容易い。

それ以外では衣服や靴などの着用品、音楽CDなど、かばんや財布や時計などが続くが、いずれも中学生より高校生の方が回答率は高い。それだけ高校生の方が利用機会が多く、広範囲に渡っていることになる。

男女別ではそれぞれの性別の個性が良く出る結果となっている。

↑ 売ったことがあるもの(過去1年間で自分の持ち物を売りお金を得た経験がある人限定、複数回答)(2015年)(男女別)
↑ 売ったことがあるもの(過去1年間で自分の持ち物を売りお金を得た経験がある人限定、複数回答)(2015年)(男女別)

ゲームやプラモなどの玩具では女子より男子の方が利用率が高く、それ以外では大よそ女子の方が利用率は上。特に本では売却経験者の7割強が売ったことがあるとしている。また、衣服や靴などの着用品、鞄やアクセサリなども女子の方が多いが、これらは元々女子の方が多数を揃えていることが多い実態を思い返せば、容易に理解はできるというものだ。


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