主な音楽を聴く機会、YouTubeがトップで定額制音楽配信が続く(最新)
2025/05/26 02:29


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調査対象母集団の要項は今調査に関して先行する記事【無関心層は46.4%に…年齢階層別の「音楽との付き合い方」(最新)】を参照のこと。
次に示すのは調査対象母集団において主な音楽の聴取手段とされるルート。冒頭で触れた通り日々の生活の中では音楽と接触する場面、機会は多々あるが、今件は回答者が能動的に「音楽を聴きたい」との意思の下で利用する手段であり、無意識のうちに耳に入ってくる機会とは別。先の例なら、テーマソングを聴くために商店街に足を運ぶ人はいないが、音楽が聴きたいためにカーラジオのスイッチを入れる人はいる。

↑ 音楽聴取手段(複数回答)(2024年)
最上位は「YouTube」。56.3%もの人が「音楽を聴きたい時にはYouTubeを使う」と答えている。本来は動画共有のサービスサイトではあるが、今や音楽の取得場としても幅広い認識を集めている。実際、新曲のプロモーションの場としてもYouTubeは大いにその効用を発揮している。
次いで多いのは「定額制音楽配信全体」。これは「定額制音楽配信サービス(Amazon Music Primeを除く)」「Amazon Music Prime」のいずれか一つでも該当したものの値を意味する。約3割もの人が、何らかの定額制音楽配信で音楽を聴いていることになる。その構成要素の1つ「Amazon Music Prime」は単独で第9位、14.5%という高い値を示している。
次いで「テレビ」が上位に。23.6%の人が音楽聴取ルートとしてテレビを思い描いている。同じ4マスとしての「AM・FMラジオ」は第7位で2割足らず。テレビを観ている人、ラジオを聴いている人は自然に音楽も耳に入るが、あくまでも今件は「音楽を聴く目的でスイッチを入れていると自認している人」に限られる。
「テレビ」からわずかに値を落として「音楽CD(レンタル、貸与含む)」が入る。これは直接購入したもの以外にレンタルCD、他人から借り受けたものも含んだ値。似たような回答に音楽CDからコピーした楽曲ファイルが第6位に入っているが、これは聴きたい対象の曲は同じで、聴くメディアが異なるだけの話。実質的に機動性の高いスマートフォンや携帯音楽再生プレイヤーで聴くためだけに、音楽CDを購入し、データ化したらCDそのものは押し入れなどにしまうとの使い方をする人も少なくあるまい。
リアルな体験も楽しめるとの観点で注目を集めている「コンサート・ライブなどの生演奏」は16.7%。新型コロナウイルスの流行によりコンサートが中止となる事例は多かったことから、2020年以降しばらくは低い値だったが、2024年では前年比でプラス0.3%ポイントと増加の動きを見せた。
前年に実施された同様調査の結果との差異を算出したのが次のグラフ。また2024年分の調査で初めて登場した選択肢は(前年比が無いため)除外している。

↑ 音楽聴取手段(複数回答、前年比、ppt)(2024年)
「定額制音楽配信全体」「インターネットテレビ」「定額制音楽配信サービス(Amazon Music Primeを除く)」が大きく伸びている。それ以外でも多くの項目で前年比がプラスとなり、マイナスは「配信型ライブ」「無料音楽アプリサービス」のみ。前回年も「定額音楽配信(Amazon Music Primeを除く)」は大きく伸びていたので、Amazon Music Prime以外の定額音楽配信を使う人が継続して増加しているのだろう。
今件調査がインターネット経由であるのも一因だが、「音楽を聴く」との認識で使っている手段として、すでに物理メディアがデジタルサービスに抜かれている現状は、興味深い話に違いない。
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