やはり気になる他人の様子、一人暮らしの食事事情

2016/02/26 10:59

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自発的に、あるいは環境の変化に応じて止む無く、多くの人は一人暮らしをする機会を持つことになる。その際に恐らくもっとも大きな心配事となるのは、日々の食事の確保方法。料理が好きな人ならば一人暮らしは願ったりかなったりな状況変化だが、すべての人が料理を好みとするわけではなく、また時間や体力、やる気の問題から毎日三食食事を自前で作る(自炊)は難しいとする人も多い。今回はインターワイヤードが運営するネットリサーチのDIMSDRIVEが2016年2月9日に発表した一人暮らしに関する調査結果から、一人暮らしの食事情を確認していく(【発表リリース:「一人暮らし」に関するアンケート 2016】)。



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今調査に関する調査要件は先行記事の【引越しありの一人暮らし経験者は5割強、かかった費用は業者有り無しで大きな差が】を参照のこと。

冒頭の解説の通り、一人暮らしの中で大きな課題となるのは、日々の食生活のこなし方。中には朝食をとらないなどのライフスタイルを決め込む人もいるが、大抵の人は一日三食を定期的に摂ることになるため、毎日決まった時間に食事を用意しなければならない。仕事や学校に時間を取られる人は特に食事の用意にかかる時間などのリソースに頭を痛めるであろうし、さらに調理のスキルの問題もある。そして一人暮らしである以上、原則として食事の用意を任せられる人は居ない。

次に示すのは調査対象母集団において一人暮らしをした経験のある人(現在進行形含む)に対し、主に食事はどのような手立てを講じていたを複数回答で尋ねたもの。もっとも多くの人が回答した項目は「自炊」で72.1%。次いで値はグンと下がるが「学食・社員食堂」がついた。

↑ 一人暮らしをするようになってから主に食事はどうしているか・していたか(2016年、複数回答、一人暮らし経験者限定)
↑ 一人暮らしをするようになってから主に食事はどうしているか・していたか(2016年、複数回答、一人暮らし経験者限定)

実のところ一人暮らしをする理由によって、食生活も大きな違いを見せる。単に実家を出たいから一人暮らしをはじめた人は多種多様な状況が考えられるが、単身赴任の場合には社員食堂を使える可能性が高いし、大学修学のための一人暮らしならばむしろ学食を使わないのはもったいない。

今件調査では利用頻度、食事全体に占める割合までは尋ねていないため、どのような食生活を送っているかその詳細までは把握できないが、自炊以外は多様な周辺環境を使いこなしていること、スーパーが多くの一人暮らしの日常生活を支えていることが改めて確認できる。弁当屋のお弁当よりも、コンビニ弁当や総菜の方が利用率が高いのは少々意外ではある。あるいは行動範囲内に店舗のあるなしがその差に現れたのだろうか。

これを男女別に仕切り分けしたのが次のグラフ。

↑ 一人暮らしをするようになってから主に食事はどうしているか・していたか(2016年、複数回答、一人暮らし経験者限定)(男女別)
↑ 一人暮らしをするようになってから主に食事はどうしているか・していたか(2016年、複数回答、一人暮らし経験者限定)(男女別)

自炊率は女性が圧倒的に高く9割近く。他方、学食や社員食堂の利用率は男性が1/3近くにまで達しているのに対し、女性は2割足らずしかない。これは一人暮らしをしている理由として男性では、大学修学や会社勤めによるところが多いから。また定食屋の利用率も男女で3倍以上の差が出ているが、これは雰囲気的な入りやすさや、メニューのラインアップによるものだろう。逆にファミリーレストランは女性の方が利用率は高い。

あくまでもイメージ上の話だが、どちらかといえば男性は地味で堅実、女性はオシャレ感のある店を使っている感は強い。一人暮らしの食生活はどのような商業施設が支えているのか、大いに役立つ話には違いない。


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