「ハマりすぎるとヤバいよな」と思う趣味・レジャー、トップはゲーム

2016/02/01 05:14

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物理的・心理的なすき間を埋めることに充実感を覚えるのが人の人生の有り様ではあるが、同時にそれが一種の性(さが)によるものであることから、過剰な入れ込みをすると逆に中長期的には人生の満足度そのものが低下してしまいかねない場合がある。スマートフォンを使ったアプリゲームに夢中になりすぎて、睡眠不足で健康を崩したり、成績が落ちて叱られたり、小遣いを浪費してしまい他の事柄への充足感が思いっきり削られるのが好例。今回はPGF生命が2015年12月16日に発表した人生の満足度に関する調査結果から、個々の人が考えている「(面白い、興味を引かれるが)はまりすぎると人生の満足度が低下してしまいそうな対象」について見ていくことにする(【発表リリース:「人生の満足度に関する調査2015」を実施】)。



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今調査の調査要項は先行記事【異性の相手を満足させる最大のポイントは「優しさ・思いやり」】を参照のこと。

先行記事【人生の満足感を満たしてくれるもの、旅行にパソコン、グルメに音楽】の通り、今調査対象母集団において、回答者の人生における満足度を高めてくれそうな趣味・レジャーのトップは「旅行」だった。次いで「パソコン」「グルメ」が続いている。

↑ 自分の人生の満足度を向上させていると思うもの(複数回答)(再録)
↑ 自分の人生の満足度を向上させていると思うもの(複数回答)(再録)

他方、これらの趣味・レジャーはその楽しさ、快楽度ゆえに、没頭しすぎることで他の面でマイナスが生じ、結果として人生そのものの満足度が低下するリスクもある。冒頭で触れたスマホアプリに夢中になりすぎて、プレイにおける達成感は得られるものの、健康面や成績面、金銭面では満足度が低下してしまうのが良い例。表現方法を変えれば、他のあれこれにまで影響を及ぼしそうな、過度の中毒性のある趣味といえる。これについて、回答者の認識を複数回答で聞いた結果が次のグラフ。

↑ はまりすぎると自分の人生の満足度が低下しそうだと思うもの(複数回答)
↑ はまりすぎると自分の人生の満足度が低下しそうだと思うもの(複数回答)

具体的項目で最大値を示したのは「ゲーム」の23.1%。冒頭の例えがそのまま当てはまる形。次いで「SNS(ソーシャルメディア)」で18.8%。上位2項目がスマートフォンやパソコンなど、デジタル系の対象で独占される形。次いで「アイドルなど」が入り、さらにその次に再び「携帯(従来型、スマートフォン)、タブレット」が入る。「パソコン」まで合わせ、デジタル系のハード・ソフトへの過剰なのめり込みに対する危機感、歯止めの効かなさ、あるいはそれほどまでの魅力のありようが改めて認識できる結果となっている(無論今調査がインターネット経由であることも少なからず影響しているが)。

他方、「該当なし」の回答率も4割強に達している。これが「特に人生の満足度が低下しそうなほどはまるものは無い。自分は適切な自制が可能である」なのか、「列挙されているもの『以外に』ドハマりしそうなものがある」を意味しているのかまでは分からない。とはいえ、大よそは前者なことは予想できるため、4割ぐらいは自制心を持つと自覚していると見ても良さそうだ(実際に自制できるか否かは定かでは無い)。

これを回答者の世代別に確認したのが次のグラフ。

↑ はまりすぎると自分の人生の満足度が低下しそうだと思うもの(複数回答)(年齢階層別)
↑ はまりすぎると自分の人生の満足度が低下しそうだと思うもの(複数回答)(年齢階層別)

「ゲーム」がリスク高いことへの認識は歳と共に上昇するのに対し、「SNS」は減少すること、「パソコン」は高い値を維持し続けていることなど、デジタル系の趣味に対する「中毒への懸念」の違いが表れており興味深い。歳をとると醒める趣味(「アイドルなど」のような非デジタル系は大よそこのパターン)と、逆に熱が入る趣味があることは、知っておいても損では無い(男女別の回答値があればさらに色々と内情が把握できたのだが)。

やや余談ではあるが、先行記事で言及した「満足度が向上する」趣味と、今回の「熱中過ぎるとかえって身を削る」趣味を併記した結果が次のグラフ。

↑ 趣味趣向と自分の人生の満足度の関係(複数回答)
↑ 趣味趣向と自分の人生の満足度の関係(複数回答)

「満足度向上」より「過度は満足度低下?」の値が大きい項目は、中毒度が高いので要注意と見るのも一興。「ゲーム」「SNS」「アイドルなど」「携帯・タブレット」が該当するが色々とうなづける事例が頭をよぎる。

逆に「満足度向上」の値が「過度は満足度低下?」を大きく上回っている「パソコン」「旅行」「グルメ」「ドラマ・映画」「音楽」などは、比較的安全……というよりは適度に熱中できる趣味と見ると、なるほど納得もできるというものだ。


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