都道府県別・たばこの世帯別消費金額など(2016年)(最新)
2016/01/14 05:10
健康志向の高まりや第三者への健康に対する影響、単価の上昇などを受け、喫煙率は年々下落傾向にある。とはいえ愛煙家にとっては欠かせない存在に違いない。またたばこにかかる税金は税収の要の一つであることから、毎年のようにたばこの消費(喫煙)やたばこ価格は注目を集め、論議の対象となる。今回は総務省統計局が2015年12月16日に同局公式サイトなどで発表した、【「2014年全国消費実態調査」】のうち、二人以上及び総世帯の家計収支及び貯蓄・負債に関する結果を元に、都道府県別のたばこの消費金額などに関して、世帯ベースにおける現状を確認していく。
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今調査の調査要目は先行記事の【普通乗用車より軽自動車が所有される時代…自動車の車種・世帯種類別普及率(2015年)(最新)】を参照のこと。
冒頭でも触れた通り、たばこの喫煙率は年々減退傾向にあるが、それでもなお多分の人が消費をしていることに変わりはない。次に示すのは世帯ベースでの月次たばこ消費金額。単身世帯から二人以上世帯、若年層から高齢者まですべてを合わせた金額。当然喫煙者が複数居る世帯も、一人も居ない世帯もすべて合算した平均となる。喫煙者が居る世帯のみの割合が分かれば「喫煙者が居る世帯の平均額」も算出できるのだが、全国消費実態調査では喫煙率までは計上されていないので、確認は不可能。
↑ たばこ消費金額(2014年、総世帯、円、月)
全国平均額は1278円。すべての世帯を合わせ、平均で1000円強が毎月たばこ代として費やされていることになる。もっとも高額を示したのは北海道の1876円で、僅差で青森の1865円が続き、新潟の1811円までが1800円台。一方、最低金額は徳島の770円、ほぼ同額で宮崎の772円。東京は1594円と平均以上の値だが、大阪は931円と平均を大きく下回っている。
都市部、地方による傾向は特に見られない。他方、上位陣が北日本で占められていることも合わせ、どちらかといえば北日本、あるいは寒さが厳しい地域で消費金額が多いように見受けられる。
たばこを常に吸っている人ならともかく、たばこと縁遠い人には、金額だけではいまいちイメージがつかみづらいかもしれない。そこで上記金額を現在メジャーな銘柄のメビウスの価格(20本入り430円)で割り、一か月で何箱消費されるかを試算したのが次のグラフ。
↑ たばこ消費量(2014年、総世帯、箱、メビウス(430円)換算、月)
常時喫煙者は日に1箱から2箱は平気で吸うとの話も聞く。その実情と比べると少ないように見受けられるが、あくまでも吸う人がいない世帯も合わせた平均値であるとの認識が必要。また、メビウスの価格は日本のどこででも同じなので、都道府県毎の相対的な立ち位置は当然金額ベースのグラフと同じになる。
最大値の北海道、青森、そして新潟までは月に4箱以上を消費する。他方徳島や宮崎、奈良では2箱未満に留まっている。
「たばこの喫煙率は年々減退」としたが、昨今では特に女性において下げ止まりの傾向が見受けられる。他方、たばこの販売価格に大きな影響を及ぼすたばこ税に関しては、昨今再び引き上げの論議が交わされている。次回の調査2019年次においては、この消費金額がどのような変化を示すのか。大いに気になるところだ。
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