リビング、自室、そして風呂!? 定額制動画配信サービスを利用する場所
2015/11/24 14:06
先行記事【定額制動画配信サービス、ネット利用者の7.2%が利用中、11.5%は「観てもいいかな」】にある通り、博報堂DYメディアパートナーズ メディア環境研究所が2015年11月18日に発表した、定額制の動画配信サービスに関する利用状況などの調査結果によれば、調査対象母集団の7.2%が定額制動画配信サービスを利用していることが分かった。映像コンテンツの増加・多様化が進む中で、今後さらに注目を集めることは必至の今サービスに関して、利用者はどのような環境で閲覧しているのだろうか。今回はその場所と利用端末の点から確認をしていくことにする(【発表リリース:定額制動画配信サービスの潜在利用者は全体の約2割】)。
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今調査の調査要項は先行記事の「定額制動画配信サービス、ネット利用者の7.2%が利用中、11.5%は「観てもいいかな」」を参照のこと。その記事にある通り、今調査対象母集団(インターネット利用者)では、全体の7.2%が定額制動画配信サービスを利用している。
↑ 定額制動画配信サービスの利用性向(2015年10月)(再録)
それでは現在利用している人たちは、どのような環境で閲覧しているのか。それを確認するのが今回の主旨。
まずは閲覧場所。先行記事で説明している通り、定額制動画配信サービスは概して利用端末を問わないため、自宅だけでなく屋外でも(該当端末の持ちだしができれば)閲覧は可能となる。そのため、自宅外でも多様な場面で利用されている。
↑ 定額制動画配信サービスの利用場所(複数回答、利用者限定、2015年10月)
リビングでの利用性向がもっとも高く63.3%。利用時間の長短は別として、定額制動画配信サービス利用者の2/3近くはリビングで観ていることになる。もっとも後述する利用端末でテレビの回答率が1/3程度でしかないことを合わせ考えると、テレビでの視聴というよりは、タブレット型端末やスマートフォンを持ち込んで視聴している場合が多いと考えた方が道理は通る。
次いで多いのは自分の部屋・書斎で51.0%。先行記事でも言及しているが、利用者の5割強が「一人でじっくり閲覧可能」をメリットとして挙げており、その通りの利用状態にあることが分かる。さらに寝室・ベッドが続くが、多くは自室にベッドがあることから、意味合いとしては近しい、プライベートな環境での閲覧と考えれば良いだろう(もっとも時間帯的には「寝室・ベッド」は多分に就寝前の利用ということになる)。
興味深いのは「風呂」で12.2%。確かに昨今では風呂でスマートフォンが利用できる周辺道具も多数発売されているが、実際に1割以上の人が風呂に入りながら定額制の動画配信サービスを利用していることになる。この結果に驚く人も多いだろう。年齢階層別動向を確認したいところだが、未公開のため詳細は不明(該当数が少なめのため、年齢階層別回答では多分にぶれが生じていることは容易に想像できる)。
自宅外では自宅内と比べれは利用性向は低めなものの、それでも電車バス内で17.1%、学校・職場で11.0%と、それなりな利用率を示している。もっとも今件はテレビ番組や一般投稿動画の閲覧全般では無く、あくまでも定額制の動画配信サービスに限定した閲覧率であることに注意しなければならない。屋外でまで、わざわざ利用する人はさほど多くないということか。
閲覧時の利用端末はパソコンが最多の63.7%。次いでスマートフォンの44.9%が続く。
↑ 定額制動画配信サービスの利用機器(複数回答、利用者限定、2015年10月)
意外なのはタブレット型端末の利用率。スマートフォンと比べれば端末自身の普及率はかなり低めだが、定額制動画配信サービスに限れば利用性向は数%ポイントの差でしかない。上記にある通り、多くは自宅内での利用であることを合わせ考えると、自宅内での移動で十分であることに加え、テレビほどでは無いもののスマートフォンよりははるかに大きな画面で閲覧でき、しかも持ち運びができるメリットが好まれているのだろう。
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