Facebook利用者の4割強は一日複数回アクセス…米ソーシャルメディア利用者の利用頻度を探る
2015/09/14 08:15
気軽にアクセスできて多人数の動向を確認でき、いつでもどこででも騒がしい場での一体感を疑似体験できる。孤独感を望まない人には特に好まれているソーシャルメディアだが、その利用頻度は人それぞれで、サービスの機能によっても異なってくる。今回はアメリカ合衆国の民間調査会社Pew Research Centerが2015年8月19日に発表した、同国のソーシャルメディアなどの利用状況を調査した報告書【Mobile Messaging and Social Media 2015】をもとに、主要ソーシャルメディアの利用者における利用頻度の実態を確認していくことにする。
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今調査の調査要項などは先行記事【redditやDiggなどアメリカの討議系ネットサービスの利用状況を探る】を参考のこと。
今調査に係わる先行記事【頭打ちなFacebookやTwitter、伸びるPinterestやInstagram…米ソーシャルメディア系サービスの利用状況を探る】で解説の通り、今調査対象母集団ではFacebookの利用者は7割強、PinterestやInstagramは3割前後、TwitterやLinkedInは2割強を示している。
↑ ソーシャルメディア系サービス利用者推移(米、インターネット利用者限定)(再録)
この値はあくまでも利用しているか否かにおける、利用者の回答率。それでは具体的には、どれ位の頻度で利用しているのだろうか。5サービスそれぞれの利用者に対し、利用頻度を尋ねた結果が次のグラフ。
↑ どの程度の頻度で各サービスを利用しているか(米、2015年春、各サービス利用者限定)
当然のことながら高利用頻度が良いサービス、低利用頻度は低質のサービスでは無い。それぞれのサービスの利用スタイルや機能によって、利用頻度は大きく左右される。例えばマルチメディアスクラップのPinterestや、修業関係のつながりが主なLinkedInは、毎日アクセスする必要性はさほど無い。他方、利用者も多く細かな情報がチャット的に流れるFacebookや、屋外での実況的なビジュアルが随時確認できるInstagramは、好きになった人は毎日、さらには一日何度でもアクセスし、最新情報を追いかけたくなるもの。要は週刊誌を読むのか、テレビやラジオの天気予報を見聞きするのかの違い。
一方、日本では高い頻度で使われているように思われているTwitterだが、利用者のうち毎日使っている人は4割にも満たず、4割は週一未満の利用頻度でしかないなど、意外な側面も見えてくる。FacebookとInstagramの利用頻度の高さは相当なもので、特にFacebookは利用者の7割が毎日利用し、週一未満の人は1割にも満たない。ほとんどの人がホットアクティブな利用者であり、積極利用されていることが分かる。
報告書の細部データレポートでは、「毎日」の詳細を確認できる。具体的には「毎日一回」と「毎日数回」の2区分。その詳細を抽出したのが次のグラフ。
↑ どの程度の頻度で各サービスを利用しているか(米、2015年春、各サービス利用者限定)(毎日一回以上利用者)
一日一回以上の利用者のうち、半分前後が一日数回派。しかしよく見ると、FacebookやTwitterの一日数回派は多めで、PinterestやLinkedInは少なめ。仕様上、一日に何度アクセスしても良い、したくなる前者と、素材のチェックや相手の対応を考えると一日数回アクセスしてもあまり意味が無い後者の違いが良く出る形となっている。
ちなみに逆算すると、18歳以上のアメリカの人の36%は毎日数回Facebookを、21%はTwitterを利用している計算になる。多い少ないの判断は難しいところだが、実態として知っておいて損は無い値には違いない。
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