デスクトップとノートなどと…パソコンの普及率現状(2015年)(最新)

2015/08/08 09:56

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昨今では若年層のパソコン・キーボード離れの話など、別の切り口で話題に登ることも多いパソコンだが、今現在においても家庭用の主要なインターネットの窓口であり情報処理端末であるのはもちろん、業務用のツールとして縦横無尽な活躍をしていることに違いは無い。今回は総務省統計局が2015年7月31日に発表した、全国消費実態調査の2014年分における、主要耐久消費財に関する調査結果を元に、直近のパソコンの普及状況などを確認していくことにする(【発表ページ:平成26年全国消費実態調査】)。



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デスクトップは1/3、ノートなどは5割強


今調査に関する調査要目は先行記事【普通乗用車より軽自動車が所有される時代…自動車の車種・世帯種類別普及率(2015年)(最新)】を参照のこと。

次に示すのは総世帯(調査対象母集団のすべての世帯)における世帯ベースでのパソコン普及率。デスクトップ型とノートなど(ノートパソコン以外にモバイルパソコン、ネットブックを含み、タブレット型端末は含まない)それぞれの普及率と、所有世帯における平均所有台数。なお今件における所有とは、常用している状態を意味し、ほこりをかぶっていたり故障している端末は該当しない。

↑ パソコン普及率(総世帯、2014年)
↑ パソコン普及率(総世帯、2014年)

パソコンに関する複数の調査で、デスクトップパソコンの普及率がノートパソコンなどに追い抜かれた状況が示されているが、今調査でもそれが裏付けられた形。デスクトップが34.0%でしかないのに対し、ノートなどは55.2%に達している。所有世帯内における平均保有台数もデスクトップが1.20台に対し、ノートが1.34台と、ノートパソコンの方が多い。

これを単身世帯・二人以上世帯別に仕切り分けしたのが次のグラフ。

↑ パソコン普及率(世帯種類別、2014年)
↑ パソコン普及率(世帯種類別、2014年)

単身世帯では二人以上世帯の普及率の大よそ半分程度。必要性の低さと費用的負担が重しとなっているのかもしれない。単身世帯でデスクトップパソコンを持つ人は1/4にも届かない。他方、二人以上世帯ではノートパソコンの普及率が6割を超えており、また所有台数も1.40台とやや多めとなっている。必要性の高さや金銭面の問題に加え、、二人以上世帯の方が世帯主の年齢が高くなる傾向があるのも一因かもしれない。

所有しているパソコンはいつ買った?!


冒頭で触れているが昨今ではインターネットへのアクセス端末として、タブレット型端末やスマートフォンなどが注目を集めており、相対的にパソコンの必要性は昔と比べれば低下している。そこで、1000世帯あたり(パソコン所有世帯・非所有世帯を問わず)の所有パソコン台数において、そのパソコンが取得してから何年経っているのかを確認したのが次のグラフ。例えば単身世帯でデスクトップ・過去1年間は34とあるので、単身世帯では1000世帯の中で、過去1年未満に購入されたデスクトップパソコンは34台となる。

↑ パソコン所有数(1000世帯当たり、2014年、単身世帯、取得時期別)
↑ パソコン所有数(1000世帯当たり、2014年、単身世帯、取得時期別)

↑ パソコン所有数(1000世帯当たり、2014年、二人以上世帯、取得時期別)
↑ パソコン所有数(1000世帯当たり、2014年、二人以上世帯、取得時期別)

かつてはOSの大きな世代交代ごとにパソコン本体を買い代える事例も少なくなかったが、最近ではOSのサポート期間も相次ぎ延長され、修理などのサポートも充実。また自前でパーツの増設などを行い状況の改善に努める事例もあり、長期にわたりパソコンを利用し続ける事例も増えている。とはいえ、少なからずの台数が、取得してから5年以上経過した今もなお稼働している状況にあるのは、驚きの結果かもしれない。

また、単純計算をすると、過去1年未満の数を4倍すれば、過去1-5年以内の台数と匹敵するはずなのだが、単身世帯ではほぼその数式が当てはまるのの、二人以上世帯のデスクトップではやや数字がずれ、過去1年未満の台数が少なめとなっている。夫婦世帯においてデスクトップパソコンの購入傾向が落ちている可能性は否定できまい。

この状況について切り口を変え、現在主有されているパソコンにおける、取得時期別の台数比率を算出したのが次のグラフ。

↑ 世帯種類・パソコン種類別、所有パソコンの取得時期別比率(2014年)
↑ 世帯種類・パソコン種類別、所有パソコンの取得時期別比率(2014年)

単身世帯も二人以上世帯も、デスクトップパソコンの方が古い端末が多く、ノートパソコンの方が新しい。また、1年未満に購入されたパソコンは1割程度でしかない。単身世帯の方がデスクトップパソコンの比率が高めに出ているのは、利用者が世帯主本人しかいないため、移動して利用する必要性が低いからだろうか。

次の調査は2019年実施・2020年に調査結果が発表される。その頃に、パソコンの普及率がどのような状況となっているのか、大いに注目したいところだ。


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