Pinterest的な画像貼り付け、Redditのような議論投稿型サービス、米中高生の利用実態を探る

2015/04/17 08:25

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日本ではあまり大きな広がりを見せていないが、画像を次々とコルクボードに貼りつけるように収集披露していくPinterestのようなサービスを「オンラインピンボード」と呼び、欧米では大いに人気を博している。またRedditに代表されるような議論投稿型の掲示板も盛況さを示している。今回はアメリカの民間調査会社の一つPew Research Centerが2015年4月9日に発表した調査結果【Teens, Social Media & Technology Overview 2015】を元に、同国の未成年者、日本なら中高校生に相当する13-17歳における、それらサービスの利用状況を確認していくことにする。



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今調査の調査要目は先行記事【パソコン87%、スマホ73%…アメリカ未成年者のデジタル機器所有状況】を参照のこと。

次に示すのは【PinterestとInstagram、2大写真系ソーシャルメディアのアメリカにおける利用状況は?】でも紹介したPinterestに代表される、「オンラインピンボード」の利用率。携帯電話やインターネット利用者限定では無く、調査対象母集団全体比であることに注意。

↑ 画像貼り付け収集型ソーシャルメディアを利用している人の割合(2014年9月-10月・2015年2月-3月、13-17歳、アメリカ)
↑ 画像貼り付け収集型ソーシャルメディアを利用している人の割合(2014年9月-10月・2015年2月-3月、13-17歳、アメリカ)

上記リンク先も含め以前Pinterestを紹介した記事でも解説しているが、Pinterestはそのオシャレ感と「自分の感性にマッチしたものを他人に披露できる」システム面のセンスが受け、男性よりは女性に好まれるサービスとなっている。今件調査でも女子の利用率は男性のゆうに3倍。特に年上世代では4割近い利用率を示している(繰り返しになるが調査対象母集団の該当属性全体比であることに注意)。

世帯年収や保護者の学歴別では、一部イレギュラーがあるものの、大よそ高年収≒高学歴ほど高い値を示している。これは利用可能な端末となるスマートフォンを利用できる立場にあるか否かが影響していると見ればスマートな理解が得られる。

概念的にはもう少し古いタイプの投稿型サービスとしては、redditやdiggのような議論をメインに据えた掲示板もある。こちらはコンテンツの投稿先がFacebookなどのソーシャルメディアなどに移ったこともあり、利用率はやや大人しいものの、それでも中高生の2割近くは利用している結果が出ている。

↑ 投稿議論型ソーシャルメディアを利用している人の割合(2014年9月-10月・2015年2月-3月、13-17歳、アメリカ)
↑ 投稿議論型ソーシャルメディアを利用している人の割合(2014年9月-10月・2015年2月-3月、13-17歳、アメリカ)

こちらも「オンラインピンボード」ほどではないが男子よりも女子、低年齢層より高年齢層の方が高い利用率が出ている。ただし世帯年収や保護者の学歴による、傾向だった動きは見られない。元々テキストがメインなサービスで、従来型携帯電話でも十分利用できることから、コストによるハードルが抑えられているのが原因だろう。実際報告書でも各属性毎における明確な差異は生じていないと説明されている。

「オンラインピンボード」はそのコレクション的なセンス、投稿議論型ソーシャルメディアはシンプルな披露の場と意見の集約場として、それぞれFacebookなどの一般的なソーシャルメディアとは一線を画した存在となりつつある。後者は元々ソーシャルブックマークから形状を変化させたもので、言葉通り環境に合わせて進化した形となっている。今後もそれぞれの需要をとらえ、中高校生らのハートをつかみ、そのまま大人になった利用者にも愛用され続けるに違いない。


■関連記事:
【FacebookとツイッターとTumblrと…世界のソーシャルメディアシェア事情(2014年)】
【Facebookは伸び悩み、PinterestやInstagram、Twitterはグンと成長…米ソーシャルメディア利用実情】
【写真や動画の共有アプリ、InstagramとPinterestの米利用性向】



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