スイーツ、ラーメン、ポテト、から揚げ…回転寿司店で寿司以外のみを頼むのはアリかナシか
2015/04/06 08:25
食の多様化や女性層の誘因、競合他業種のメニューの拡大化を受け、回転寿司業界でもメニューの広域化・多様化が進んでいる。コンビニで展開されるコーヒーですら、積極導入され、スイーツ群は普通の喫茶店と何ら変わりない品揃えとなり、今や「回転寿司の仕組みを持つファミレス」と評しても違和感を覚えない存在となりつつある。その回転寿司店において、メインとなる寿司を一切頼まずに、他のメニューのみを堪能するのはアリかナシか、そしてアリ判定をした人はどのようなメニューを実際に頼んだのか、マルハニチロが2015年3月31日に発表した回転寿司に関する消費者実態調査から確認していくことにする(【発表リリース:回転寿司に関する消費者実態調査2015】)。
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今調査に関する調査要項は先行する記事【利用者8割、そのうち月一以上は4割近く…回転寿司の利用実態】を参照のこと。
調査対象母集団において回転寿司店の利用時にお寿司を一切注文せず、それ以外のメニューのみを頼んで食べるスタイルはアリかナシかを尋ねたところ、アリ判定をした人は24.9%に留まる結果となった。
↑ 回転寿司の使い方として「お寿司は一切食べずに、お寿司以外しか注文しない」のはありか無しか(月一以上回転寿司利用者限定)(2015年)
一部回転寿司チェーン店ではお寿司以外の注文のみの利用も大歓迎とのアピールをしており、実際寿司以外のメニューも充実しているものの、回転寿司利用者に限ってもそのような使い方にはまだ懐疑的意見が多いようだ。容認派は1/4程度でしかない。
それでは「アリ」とした人に、具体的にその「回転寿司で寿司以外のみの注文」をしたことがあるか否か、ある場合には具体的に何をしたかについて、複数回答で聞いた結果が次のグラフ。
↑ お寿司を一切食べない回転寿司店の利用方法をしたことがあるか。ある場合には何を頼んだか(「お寿司は一切食べずに、お寿司以外しか注文しない」をアリとした人限定、複数回答)(月一以上回転寿司利用者限定)(2015年)
アリとしながらも実践していない人は47.4%。ナシとしておきながら自分自身が行うことは考えにくいので、24.9%×(100%−47.4%)=13.1%が、回転寿司常用者における、寿司以外のみの注文による回転寿司利用経験者率となる。多いようで案外少ない実態ではある。
寿司以外のみの注文品として挙げられた具体例を見ると、ラーメンやうどん、海鮮系丼ものなど、ファストフード的な感覚で利用されるパターンが多いことが分かる。茶碗蒸しが意外だが、利用者は結構多い。もっとも茶碗蒸しだけを食べにくる事例も考えにくいので、他のメニューに合わせてサイドメニュー的に注文されているのだろう。他の外食店では提供されにくいメニューということもあり、意外な訴求力を持つ一品なのかもしれない。
喫茶店的な使い方を推奨する店も多いことから、注目が集まるスイーツ群だが、利用頻度は低い。それらしいものはスイーツ自身が13.7%、ついでソフトドリンクが5.2%。むしろ居酒屋的に使われていると思われるメニューの利用性向の方が高い雰囲気がある。
もちろん寿司以外のメニューはチェーン店によって方針が異なるため、列挙されたメニュー自身にお目にかかれず、必然的に回答可能なメニューが限られる場合もあるため、一概に特定のメニューが人気、それ以外は不評というわけではない。一方、ファストフード的な使われ方、居酒屋系的なメニューが好まれるなどの傾向は注目に値する。回転寿司店が持つ、他の外食チェーンとは大きく異なる配膳システムなどの長所を活かし、これらの需要を見極めることで、新たな活路が開けるかもしれない。
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