時給、時間の融通、勤務地…大学生がアルバイトを選ぶときの「この点に注目」
2015/03/26 08:25
非正規雇用の代表的スタイルの一つであり、多くの大学生が従事経験することになるアルバイト。もちろん就業の際には大学生側の都合で取捨選択が行われる。大学生たちはどのような条件に注目し、重視しているのだろうか。今回はフルキャストが2015年3月2日に発表した【大学生の金銭・仕事事情に関する調査】の結果から、大学生のアルバイト選択の際に重視する条件を確認していくことにする。
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長期バイトのチェック点、トップは時給。だが男女別では……
今調査の調査要項は先行記事【バイトは6割、小遣いや仕送り5割強、奨学金は1/3強…大学生のお財布事情を探る】参照のこと。
次に示すのは調査対象母集団に長期アルバイトを選ぶ際に、重視する条件を複数回答で尋ねたもの。「長期」の定義は明確には示されておらず、回答者がその言葉で想像する期間、つまり常識的な考えた長さが該当する。
↑ 長期アルバイトを選ぶ時に重視する条件(20代大学生、2015年、複数回答、上位陣)
全体でトップは「時給」。7割以上の人が時給を重要な精査対象に挙げている。次いで「労働時間や頻度の融通が効きやすい」でほぼ7割。金銭不足解消のためにアルバイトをしている以上、時給が良いのを選びたくなるのは当然だが、同時に学業との兼ね合わせの上で融通が効きにくいものは、選択肢から除外されやすい。例えばいくら稼ぎが良くとも、テスト期間中にまでフルタイムに近い拘束がされるのはアルバイトとして適さない。
「勤務地が良い」とは例えば就業先が観光スポットで就業時間外も色々と楽しめたり、あるいは自宅近所ですぐに足を運べるというもの。さらに「職場・同僚の雰囲気が良いこと」などが続く。アルバイトが大学生活のメインでは無いため時間的融通や注力度合いのウェイトが高めだが、大よそ社会人における就業先の候補に近いものがある。もっとも、自分の興味関心がある仕事内容としてアルバイト先を選ぶとの意見はさほど多くなく、「働ける場所がある」こと自体が先行されているようだ。
男女別では男性が時給、労働時間の融通の順なのに対し、女性では時給よりも時間融通の方が重要視される傾向がある。また職場の雰囲気や勤務地そのものの良し悪しなどでも、男性より高い値を示している。女性は男性よりもアルバイト先の選り好みをする傾向がありそうだ。
短期バイトと長期バイトとの違い
一方で短期バイト(こちらも明確な期間の定義は無く、回答者の判断に任されている)の条件では、長期以上に時給が重視されている。
↑ 短期アルバイトを選ぶ時に重視する条件(20代大学生、2015年、複数回答、上位陣)
男女別のデータが無く長期との比較しか出来ないのが残念だが、短期バイトが長期と比べ、よりお金周りに焦点が集まっているのが分かる。そのためには他の条件は多少我慢しても構わないとの意向が強い。
「給料日の都合が良い」、具体的には日払いや週払いのスタイルなどがあるとの条件が、長期バイトよりも高い値を示しているのも、「とにかく金払いが良いのが望ましい」との意向を如実に表している。手っ取り早く現金を確保したい、月締め・翌月払いでは間に合わないといった事情も多分にあるのだろう。
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