塾通いの平均日数はどれぐらい?(最新)
2018/10/24 05:00
子供達が学校以外の場所で文化的、スポーツ系、さらには学習関係の習い事を行う、させられることはよくある話。学習系以外はおおよそ習い事、学習系は塾としてまとめられるが、その塾も学校での勉強内容の予習・復習と、受験対策用の勉強の2タイプに区分される。それでは子供達のうち塾通いをしている子供達はどれほどいるのか、どれだけの頻度で通っているのか。国立青少年教育振興機構が2018年8月22日に発表した「青少年の体験活動等に関する実態調査」報告書の各種公開データから、その実情を確認していく(【「青少年の体験活動等に関する実態調査」(平成28年度調査)報告書】)。
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中学生までは学年とともに漸増する塾通い、しかし高校生になると…
今調査の調査要項については先行記事【果物の皮を包丁でむいたり、ぞうきんを絞ったり…いまどきの子供事情を探る】を参考のこと。
次に示すのは塾(勉強以外の習い事は除く)へどれほどの頻度で通っているかを尋ねた結果。塾通いをしていない子供は「通わず」となる。
↑ 1週間のうちで塾がある日はどれぐらいか(2016年度)
↑ 1週間のうちで塾がある日はどれぐらいか(概算平均、日数)(2016年度)
小学1年生で塾通いをしている人は3割近く。これが学年が上がるに連れて少しずつ割合は増えていき、小学6年生になると4割強が塾に通うようになる。頻度も少しずつ上昇、1割強は週3日以上の塾通いとなる。中学生では実に過半数が塾通い、3日以上は2割を超える。概算平均では週に1.31日、塾に通っている。
ところが高校2年生になると塾通い率は激減。3/4強が「塾には通っていない」との回答が示される。高校生には受験勉強のために塾通いに励む姿がイメージされるが、2割強でしかないのは意外といえば意外。高校3年生になってから塾通いをする可能性もあるが、残念ながら今調査ではその確認はできない。恐らく現役高校生の塾通いは少数派なのだろう。
塾通いは増えてる? 減ってる?
経年変化で塾通いの状況に動きはあるのだろうか。
↑ 1週間のうちで塾がある日はどれぐらいか(概算平均、日数)
↑ 1週間のうちで塾がある日はどれぐらいか(「通わず」の割合)
過去の値が取得できるのは今回分も7回。その限りでは2009年度を底にして少しずつ塾のある日が増えている動きが確認できる。また「通わず」の割合も2009年度を天井に少しずつ減少している。つまり、塾通いは増えていると見ることができる。
高校2年生の「学習塾に通う人が少数」が気になるところではあるが、一方で「学校の授業や学習塾以外に勉強すること」、つまり自主的な自宅や図書館などにおける学習機会は、65.9%が「ある」と回答している(「まったく無い」の回答が34.1%なので、そこから逆算)。
少なくとも高校2年生は学校の授業以外の勉強をあまりしないのではなく、自宅で自主的な勉強に励んでいるようだ。
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