意外? なるほど!? 小学生のスマホ利用の最新利用状況
2015/01/31 14:07
携帯電話のトレンドは従来型携帯電話からスマートフォンにシフトを続け、各キャリアの新型機発表会で並ぶ顔ぶれもスマホばかり。当然、新規に購入する人はスマホを選ぶことが増える形となる。昨今では高校生の間における急速なスマホ普及が話題に登っているが、防犯目的で専用の携帯電話を持たせるパターンが多い小学生界隈でも、昨今ではスマホを持たせる事例が増えているとの話を見聞きする。今回はICT総研が2015年1月30日に発表したレポート(【2015年1月 小学生のスマートフォン利用実態調査】)の公開部分から、その実情を垣間見ることにする。
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今調査は2015年1月24日から26日にかけてインターネット経由で、小学生の子供を持つ保護者に対し行われたもので、有効回答数は4000人。子供の年齢区分などは未公開。ほぼ現時点での状況を把握するデータとなる。
まず小学生における携帯電話の利用状況だが、現状では1/3ほどが携帯電話を利用、大部分は従来型携帯電話でスマートフォンは少数派。
↑ 小学生の携帯電話状況(2015年1月)
携帯電話利用者のうち17%ほどがスマートフォン。やはり小学生時分では、保護者との連絡や位置確認としての防犯目的で持たせられている場合が多く、スマートフォンを利用させる事例は少ないようだ。とはいえ最近では冒頭にある通り従来型携帯電話のラインアップそのものが激減しており、さらに子供をターゲットに据えたスマートフォンも展開し始めていることから、今後はこの比率も増加してくるものと思われる。
現時点では少数派となる、小学生の子供にスマートフォンを持たせている保護者は、どのような目的意識を持っているのだろうか。
↑ 小学生からスマートフォンを持たせる理由(2015年1月、該当者限定)(複数回答)
選択肢を見ると、設問設定側でも設問タイトルに「小学生から(従来型携帯電話では無く、ハイスペックな)スマートフォンを持たせる理由」としておきながら、「なぜ従来型携帯電話ではなくスマートフォンを選んだのか」という意図に配慮した上で問題の設定をしていなかった感がある。公開されている範囲では「携帯電話を持たせる必要性はある。しかし従来型携帯電話が選択出来うるラインアップに無かったので、スマートフォンを選んだ」などの選択肢が見当たらない。「防犯」項目では従来型携帯電話でも十分対応できる機能であり、スマートフォンのみが選択対象となる理由には該当しえない。
一方、「教育」「利用者(子供)側」の理由は多分にスマートフォンとしての説明にかなう。保護者側は学習教材アプリへの期待や、今後さまざまな場面で遭遇するであろうIT機器の操作感覚に慣れさせる狙いを持っている。また子供自身も多分に従来型携帯電話では無く、スマートフォンに憧れを抱き、利用を望んでいるのが確認できる。携帯ゲーム機で慣れていることもあり、タッチパネルの利用しやすさを挙げる事例も少なくない。
最後は主要キャリアが展開し始めている子供向けスマートフォンに関する、保護者の立場から見た子供への提供需要。大人の目線で「子供にはこのスマホが望ましい」とする好き嫌いが把握できて興味深い。
↑ 子供に持たせるならどの「子供向けスマホ」か(2015年1月)(持たせたくない人以外)
料金体系や操作のし易さなどを合わせ考えると、保護者が持つスマートフォンと同じキャリアのものを子供に与えたいと考えるのは理解できる。【携帯電話契約数の現状】データで確認すると、直近では契約者数比率はNTTドコモ45.0%、au29.1%、ソフトバンクモバイル25.9%となっており、その比率と見比べるとauのジュニアスマホmiraieが多分に評価されていることが分かる。
高校生にはほぼスマートフォンの普及率が上限に達している。子供向けの機能を有する端末は、多分にシニア層向けにも要素が重なることもあり、さらなる市場開拓が容易にできることから、今後は中学生・小学生への各社の新機種攻勢が一層激しさを増すことが想像される。【スマホ的な従来型携帯「AQUOS K」なるものが登場するようだ......ってこれスマホか!?】でも紹介したような、従来型携帯電話のスタイルを有するスマートフォン的な端末も続々登場するだろう。
それに伴い現状では高校生の間で問題視されている、「正しい使い方」へのさらなる啓蒙活動が、小中学生に対しても求められるに違いない。
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