何かと気になる子供達の朝食事情、抜いてる人はどれぐらい?(最新)

2018/10/19 05:11

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2018-1014つまるところ個々の健康に対する考え方の違いやライフスタイル次第ではあるのだが、一般的には食事は朝昼夕の3回、時間を決めてしっかり摂ることが望ましいとされている。特に子供時代は学校生活の時間区分が明確化しているため、朝食や夕食の時間がばらばらであったり、朝食抜きの状態となると、何かとつらい空腹感を子供自身が味わうことになりかねない。今回は国立青少年教育振興機構が2018年8月22日に発表した「青少年の体験活動等に関する実態調査」報告書を基に、子供の朝食事情を確認していくことにする(【「青少年の体験活動等に関する実態調査」(平成28年度調査)報告書】)。



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学年が上になるほど「朝食抜き」が増えていく


今調査の調査要項は先行記事【果物の皮を包丁でむいたり、ぞうきんを絞ったり…いまどきの子供事情を探る】を参考のこと。

次に示すのは調査対象母集団における直近の朝食摂取状況。今件では朝食について特に定義は無く、「朝、食事をとること」との設問文のみが呈されている。それを読み、回答者自身の判断で答えてもらっている。他調査のように、果物やヨーグルト、シリアル系の食品のみの場合は朝食とはみなさない、といった説明はしておらず、それらも多分に朝食を摂ったとして回答されていると見てよいだろう。

↑ 朝、食事をとること(2016年度)
↑ 朝、食事をとること(2016年度)

小学生で毎日必ず朝食を摂っている人は9割近く。これが中学生になると8割強、高校生では3/4程度にまで減る。他方、大体朝食を食べている、つまり時々抜くことがある人は学年が上になるに連れて増えて、小学4年生では7.1%に留まっているものの、高校2年生では13.8%にまで増加する。

赤系統色、つまり朝食を摂らない派も学年が上がるにつれて増えていく。小学4年生では2.7%だが、高校2年生では10.1%にまで増加する。実に1割強の高校2年生は「朝食はあまり、あるいはほとんど食べていない」ことになる。

冒頭で触れた通り、健康管理の問題など諸般の事情で朝食を食べられない、あるいは意図的に抜いている例もあるのだろう。一方で、時間が取れない、保護者の多忙で作ってもらえない、ダイエットなどを意識して抜いているなど、望まない形での朝食抜きな状態を有している人が多分にいることも想像できる。

朝食抜きの子供は減っているようだが…


これを各調査年別に見たのが次のグラフ。

↑ 朝、食事をとること(無回答除き再計算した値)
↑ 朝、食事をとること(無回答除き再計算した値)

おおよそではあるが、朝食を取る人は少しずつ増えているように見える。特に「大体している」「あまりしていない」人が減り、「必ずしている」人が増えていることから、日常習慣的に毎朝食事を取る・取れる子供が増えているようだ。一方で「していない」の値はほとんど変化が無く、身体的な理由も含めてだが、朝食を摂ることが無い子供の割合にはあまり変化が無いことがうかがえる。

ただし直近年度の2016年度では「必ずしている」が前回調査比で減り、「大体している」以外に「あまりしていない」「していない」も増えている。単なる統計のぶれか、朝食事情に変化が生じてきたのか、今後の動向が気になる動きではある。


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