20歳の52.9%が「経済的余裕が無くて車を保有できない」とする現状(最新)

2024/01/06 02:45

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2024-0105日本全体の自動車保有台数は普通乗用車こそ漸減しているものの、軽自動車は大いに躍進している。車そのものの保有を避ける傾向は全般的には見られないが、若年層に向けて「若者の(自動)車離れ」なる言葉が用いられ、保有・利用状況について懸念する声が関連業界からあがっている。それでは若年層自身はその言葉や周辺環境に関して、いかなる所感を持っているのだろうか。ソニー損害保険が2024年1月4日付で発表した、20歳の人たちに聞いた結果から、その実情を確認していくことにする(【発表リリース:2024年 20歳のカーライフ意識調査】)。

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今調査は2023年11月13日から11月17日にかけて、2003年4月2日-2004年4月1日生まれの男女に対しインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1000件。男女比は1対1。調査実施機関はネットエイジア。

冒頭で触れた通り、昨今の「若者の車離れ」と呼ばれている状況に対し、若者自身の代表的な立場となる20歳の人にいくつかの質問を実施。それぞれに「とても当てはまる」「やや当てはまる」「どちらとも言えない」「あまり当てはまらない」「まったく当てはまらない」の5つの選択肢から自分の心境にもっとも近いものを選んでもらい、そのうち前者2つ、つまり「当てはまる」派の回答をまとめた結果が次のグラフ。例えば「若者の車離れ」とは自分のことの項目では全体で32.2%なので、20歳の32.2%は「とても当てはまる」「やや当てはまる」のいずれかと答えている。掲載されている数字以外はすべて否定派ではなく、「どちらとも言えない」も含まれている事に注意を要する。

↑ 「若者の車離れ」と呼ばれる状況についての意識(20歳対象、「当てはまる」派率)(2023年)
↑ 「若者の車離れ」と呼ばれる状況についての意識(20歳対象、「当てはまる」派率)(2023年)

「若者の車離れ」を自覚している人は32.2%。微妙な値ではある。一方「車に興味あり」とする人は全体では38.7%だが、女性よりも男性の方が高い値を示している。自動車への必然性が高い立場にあることを考えれば、興味を示すのも当然。

注目すべきは「車保有の経済的余裕が無い」。こちらは5割強の同意率。購入時の初期投資コスト、各種維持費、そして車検代と定期的に多額の出費を求められるため、自動車の保有にはそれなりの経済的裏付けが求められる。その裏付け(に自信)が無い人が、20歳において5割強もいる実態は、自動車関係者は大いに認識しておくべき。

一方、車そのものの魅力に関する話だが、「保有は格好いい」「保有している大人は格好いい」は全体で5割近く、「メーカーにもっと若者向けの車を作ってほしい」との話は全体で4割強。

余談となるが、自動車保有関連で常に言及される、経済的余裕に関する視点においては、(少なくとも今調査項目の始まった2010年以降では)漸減している。なお2017年は該当項目の調査がなく、2018年以降は都市部・地方の区分における値が非公開のため空欄となっている。

↑ 車保有の経済的余裕が無いと思う割合(20歳対象、「当てはまる」派合計)
↑ 車保有の経済的余裕が無いと思う割合(20歳対象、「当てはまる」派合計)

経済的視点からの「若年層の自動車離れ」的な傾向は漸減している、特に男性においてその傾向が著しいと解釈してよさそうだ。


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