たまごは増加、牛乳は漸減…家庭内のたまごや牛乳の摂取頻度動向(最新)

2020/04/22 05:35

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2020-0404JC総研は2020年3月13日、農畜産物の消費性向に関する調査結果の概要を発表した。それによると調査対象母集団においては、たまごを家庭で毎日食べている人は2割強、牛乳を飲んでいる人は3割台後半に達していることが分かった。他方「ほとんど無い」との回答者はそれぞれ数%、1/4強ほど確認できる。たまごは多分に相場変動に左右される雰囲気だが、牛乳は飲料傾向が漸減する動きを示している(【発表リリース:農畜産物の消費行動に関する調査結果】)。


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今調査の調査要綱は先行記事の【お米を食べる機会は減っているのだろうか】を参照のこと。

今調査では農畜産物の消費性向を確認するとし、畜産品では牛肉・豚肉・鶏肉・鮮魚・たまご・牛乳の家庭における摂取頻度を尋ねている。次以降に示すのはそのうちたまごと牛乳の動向を記したもの。まずはたまごについて。

↑ 家庭における食材の摂取頻度(たまご)
↑ 家庭における食材の摂取頻度(たまご)

たまごをほとんど食べない人はごく少数で、直近の2019年度では3.7%。週1日未満の人は11.3%。8割以上の人は週1回以上の頻度でたまごを自宅で食べている計算になる。週半分以上、つまり2日に一度以上は何らかの形でたまごを食べている人は半数以上。毎日の人ですら22.9%もいて、たまごの人気ぶりがうかがえる。料理への汎用性・適応性が高く、調理方法も容易で、しかも老若男女を問わず人気がある食材となれば、これほどの高頻度で食べられていても不思議では無い。

経年推移の点では特に傾向だった動きは無い。ややばらつきがあるが、あえていえば毎日食べている人が増加し、少しずつたまご愛食家が増加している感はある(直近年度では大きく減ったが)。たまごは価格変動が大きく、数年前は高騰に伴い消費減退も懸念されたが、昨今ではたまご価格も安定化しており、それも杞憂なものとなっている。

続いて牛乳。

↑ 家庭における食材の摂取頻度(牛乳)
↑ 家庭における食材の摂取頻度(牛乳)

ほとんど飲まない人は直近年度では25.8%と1/4強。一方でほぼ毎日飲んでいる人は36.0%と3割台。週半分以上も合わせれば、5割近くの人が2日に一度以上は牛乳を飲んでいる計算になる(量は問われていない)。

経年推移では、毎日飲む人はおおよそ横ばいだが、ここ数年ではいくぶん減りつつあるように見える。週半分以上との高頻度で飲む人の割合は明らかに減少中。またほとんど飲まない人は少しずつ増えている。「毎日飲む人は変わらず、最近では少しずつ減少。高頻度で飲む人は減り、ほとんど飲まない人は漸増している」と、少しずつ牛乳との距離を置く人が増えている感はある。

昨今では乳製品やたまごの高騰が定期的に話題に上り、またスーパーなどで実物を手に取る際にその実情を改めて認識することができる。消費性向における卵の漸増、牛乳の漸減が確かなものか、来年度以降の結果で確かめたいところではある。


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