気になるナ・お米はどこで買ってます?(2015年)(最新)

2015/08/17 10:35

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お米の消費量が漸減し、主食の点でも多様化が進んでいる日本人の食生活ではあるが、今もお米がパンやめん類などと比べ多く消費されている、主要な主食であることに違いはない。最近ではコンビニやインターネット経由でも容易に購入できるようになったお米を、人々はどのような経由で調達しているのだろうか。JC総研が2015年7月16日に発表した、お米の消費行動に関する調査結果から、その実情を確認していくことにする(【発表リリース:米の消費行動調査】)。



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今調査に関する調査要件は先行記事【お米を食べる機会は減っているのだろうか】を参考のこと。その記事でも解説しているが、今調査対象母集団では、主食としてお米を食べる機会そのものが減り、またそのお米の内訳でも家庭での炊飯の機会が減少する傾向が見受けられる。ただし直近の2015年ではいくぶん炊飯の機会は増加に転じている。

↑ 1日の主食平均食数(再録)
↑ 1日の主食平均食数(再録)

しかしそれでもなお、多くの人がお米を食べ、その多分は自宅における炊飯によるものであることに違いはない。そのお米はどこから調達しているのか、それが今回スポットライトをあてるポイントである(中食として購入されたお弁当やおにぎり、冷凍ピラフなどは今件では該当しない。あくまでも炊飯前のお米の購入元に限定される)。

次に示すのは世代別の主要な購入ルート別購入元。調査対象母集団全体を対象にした回答なので、もちろんお米を調達しない人もいる。また、複数ルートで調達する人も多分にいるが、その場合は「もっともよく使っているルート」を回答してもらっている。

↑ お米の一番の購入・入手先(2015年)
↑ お米の一番の購入・入手先(2015年)

一番よく使われているのは「スーパーや量販店」。どの世代も4割前後が回答しており、世代別の動向差異はほとんどない。一方「親族からほぼ無償で」は若年層ほど値が高く、歳を経るに連れて減っていく(20代以下はイレギュラー的な少なさが生じている)。これは若年層は親からの仕送り的な形でお米を送ってもらう事例が多いからだと考えられる。

「ネット、通販など」は若年層から中堅層の方が回答率=利用率は高い。インターネット通販にどこまで親和性があるか否かで、お米の調達にネットを一番使うか否かが決まってくることになる。他方、「生産者から直接購入」「生協」「米専門店」のような、多かれ少なかれこだわりのある、直に購入するルートは歳上の方が値は高めに出ている。こだわりを持ち続けている他に、単に昔ながらの購入ルートを利用し続けている事例も多いのだろう。「ネットでも買えるし近所のコンビニでも売っている。でも昔からの付き合いもあるし、安心できるから、これまで通りいつもの専門店で買うよ」のような心境だろうか。

お米の調達先一つを見ても、各世代のお米に対するこだわり方やライフスタイルがすけてみえた感はあるが、昨年からの変化を見ると、別の一面が見えてくる。

↑ お米の一番の購入・入手先(2014年→2015年の変移)
↑ お米の一番の購入・入手先(2014年→2015年の変移)

多くの項目は誤差の範囲の変動で際立った流れは見られないが、「生産者から直接購入」「親族から有償で」が減退気味、「ディスカウントストア」「スーパー・量販店」がいくぶん増加しており、お米調達ルートの汎用化・一般化がうかがえる。

また20代以下で「親族からほぼ無償で」が大きく減り、その分「スーパー・量販店」などが大幅に増加しているのが気になる動きではある。単なるイレギュラーな動向なら問題は無いのだが、若年層の炊飯事情に大きな変化が生じているのかもしれない。


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