鍋の味つけ何が好きか、一番人気は水炊きでもキムチでも無く……
2014/12/07 10:04
寒い夜には熱々の鍋で心も体も温まるのが嬉しい今日この頃。下ごしらえに時間はかかるものの材料のハードルは低く比較的容易に調理でき、しかも多種多様な種類を用意できることから、作り手にも嬉しいのが鍋料理の長所。それでは具体的に、どのような味わいの鍋が好まれているのだろうか。エバラ食品工業が2014年12月1日に発表した「イマドキのライフスタイルと鍋トレンド実態調査」の結果から、その実態を探り見ていくことにする(【発表リリース:イマドキのライフスタイルと鍋トレンド実態調査】)。
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今調査の調査要項は先行記事の【増える中食・内食、理由は節約や健康志向】を参考のこと。
冒頭にある通り多種多様な味わいを容易に調理できるのが鍋料理の魅力の一つ。ざっと挙げただけでも寄せ鍋などのしょう油ベース、水炊き、キムチ、石狩鍋などのみそ、豆乳、カレー、チーズ、ブイヤベースなどがイメージできる。さらに多様な創作系鍋もお好み次第。それでは今調査対象母集団では、どのような味(スープ・タレのメインとなる風味)の鍋が好まれているのだろうか。複数回答で聞いた結果が次のグラフ。最上位はオーソドックスにして鉄板なしょう油ベースの鍋だった。
↑ どのような味(スープ・タレのメインの風味)の鍋料理が好きか(複数回答)
どの世帯にも必ずと言ってよいほど常備されており、多種多様な料理に使われるしょう油。鍋料理でも当然多用され、それが次第に自分の味覚に刷り込まれていく。しょう油ベースの鍋が人気な背景には、普段の食生活における慣れもあるのだろう。次いで多いのは水炊き鍋、さらにキムチ鍋が続いている。キムチ鍋がみそよりも上位についている点を見るに、同鍋の浸透普及ぶりがうかがえる。
みそに続くのは鶏がらベース、塩ベース、割り下ベース。割り下の鍋料理はあまり種類としては多くない事を考えると、すき焼に対する想いが強い人が大勢いるものと考えられる。
以上が4割内外、あるいはそれ以上の回答で、以下は3割未満と少なめ。比較的カタカナの鍋が多く、新規参入組がまだ十分な支持確保に至っていないことがうかがえる。とはいえ料理は得てして「多数が支持をしていなくとも、自分が好き、美味しければそれで良い」的なものなので、あまり気にしなくても良いのかもしれない。
一方で鍋は基本的に複数人で囲って食するものであることから、メニューとして用意する立場にある場合、多くの人が好みそうな鍋を選ぶことで、より多く人の笑顔を見ることが出来るだろう。
いくぶん余談となるが、回答者を地域別に区分した上で、もっとも人気のある鍋の種類を列挙したのが次の表。本来なら回答率なども併記すべきなのだが、元データでは地域別の上位3項目までしか公開されておらず、比較がしにくいため、省略している。
↑ どのような味(スープ・タレのメインの風味)の鍋料理が好きか(複数回答)(各地域最上位鍋)
北日本はキムチ、東日本はしょう油、西日本は水炊き。きれいな形で人気鍋が分かれることとなった。各地域の鍋における、さらには他の食材・メニューに関する食文化の違いが、好き嫌いの相違となって表れたのかもしれない。
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