贈って嬉しいお歳暮はビールや洋菓子、もらえて嬉しいのは?
2014/10/30 11:35
マルハニチロホールディングスは2014年10月28日、お歳暮とプチギフトに関する調査結果を発表した。それによると調査対象母集団においては、4割強の人が今年の年末にお歳暮を贈る予定があり、その品目としてもっとも多くの人が選んでいるのはビールであることが分かった。次いで洋菓子、ハムが続いている。一方、もらって嬉しいお歳暮の最上位についたのはギフト券や商品券だった。第2位のビールを大きく引き離す回答率を示している(【発表リリース:【お歳暮とプチギフトに関する調査】 実施しました】)。
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あげて嬉しいビールや洋菓子、もらって嬉しいギフト券
今調査は2014年10月2日から4日にかけて20代から70代の男女(学生除く)に対し携帯電話経由のインターネット調査で行われたもので、有効回答数は1000件。男女比・世代構成比はほぼ均等割り当て。調査協力機関はネットエイジア。
「暮れの元気な御挨拶」の某テレビCMのキャッチフレーズにもある通り、年末にかけてお世話になった人などに挨拶や感謝の気持ちなどを込めて贈る贈呈品そのもの、あるいは贈る行為をお歳暮と呼んでいる。今調査対象母集団では4割強が贈る予定であるとし、1割近くが検討中としている。
↑ 今年のお歳暮贈呈予定(2014年10月質問)
この贈呈決定の41.5%の人に、何を贈る予定なのかを尋ねたところ、もっとも多くの人が挙げたのはビールだった。3割近くの人が選択している。
↑ お歳暮で贈る予定の品(複数回答、贈答予定者限定)(上位陣)
いわゆる「うせもの」でラインアップも豊富、需要も高く、高級感も演出できる。お歳暮にはベストチョイスということもあり、多数のお歳暮向けセットが用意されていることからも、その需要の高さが改めて認識できる。もらう側にしてみれば、日持ちがするのもありがたい。
次いで洋菓子、ハム、と続き、ここまでが比較的下位陣から抜きんでた値を示している。洋菓子もハムも、デパートなどの贈呈品コーナーでは常連中の常連で、何度となく目にしたことがあるはずだ。消費対象が老若男女を問わずとなるのも柔軟性に富んでいる。
さらに和菓子、コーヒー、調味料・食用油、日本酒などが続く。金額的にも種類的にも柔軟性が高いのは、贈る立場からも嬉しい話ではある。
一方でお歳暮としてもらえると嬉しい品(全員に質問)の最上位にはギフト券・商品券がついている。第2位のビールから10%ポイントもの差をつけた断トツぶりである。
↑ お歳暮にもらえると嬉しい品(複数回答)(上位陣)
ビールや洋菓子、ハム、和菓子などは贈る側でも上位についていたが、ギフト券・商品券は比較的順位が下、カタログギフトに至っては贈呈側の上位陣にすら顔を見せていない。柔軟性の高さが評価されているのだろうが、まさに言葉通り「現金」な話ではある。
データを細かく見ていこう
続いて元のデータを色々と細かい部分まで確認し、お歳暮事情の探りを入れていく。まずはお歳暮でもらえると嬉しいものの世代別傾向。各世代で上位3位の商品群を抽出し、それぞれの世代における人気度を示したもの。意外にもビールは20代には人気が無く、資料の上位陣リストには値が無かったので空白処理をしている。
↑ お歳暮にもらえると嬉しい品(複数回答)(上位陣)(世代別)
ギフト券・商品券の人気の高さは世代を超えているが、意外にもカタログギフトは若年層に好評な一方、中堅層以外にはあまり受けが良くない。用意されている商品の好き嫌いが分かれているのだろう。
洋菓子も若年層向け、ビールは中堅層以降はやや苦手、ハムは大よそどの世代にも人気あり。もしこれらの商品をお中元として選ぶ場合、贈り先の年齢と合わせてこの値をチェックすると、より相手の幸福度が高まるに違いない。
最後に少々荒業的な話。贈られると嬉しい率から、贈り主における贈呈予定率を単純に差し引き、「欲しがられているけれど、なかなか贈られてこない率」、つまり「お歳暮で欲しいけどなかなか贈られてこないので来ると嬉しい度」を示したのが次のグラフ。贈り手の数と受け取り希望者数が一致していないので単純な差引にはやや難があるが、単純な指標的数字として割り切ることにする。
↑ お歳暮で欲しいけどなかなか贈られてこないので来ると嬉しい度
トップはギフト券・商品券、続いてカタログギフト。受け取り側が自由に商品選択可能なものが上位を占めている。次いで牛肉、ローストビーフ、ベーコンと、お肉三兄弟が相並ぶことになった。
ギフト券などには抵抗感を覚える人も多いかもしれない。ならば今年は肉関連のお歳暮がポイントが高いということになるのだろうか。
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