読書量 減ってる理由は 多分これ 「情報機器で 時間が取られる」
2014/10/01 11:36


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次に示すのは、読書量は以前と比べてどのような変化を示しているかとの問いに対する回答。今件における読書とは、電子書籍による購読は含まず、また紙媒体でも雑誌や漫画は該当しないものとする(同調査他項目の様式から判断)。いわゆる文庫本などによる書籍や、専門誌などが該当する。また「以前」の具体的な期間は設けられていないため、回答者が独自の判断で「以前と比べて」と聞かれた際の期間を想定したものとする。要は読書量そのものに明らかな変化が生じたことを記憶していればその旨、そうでなければ変わらないということか。

↑ 読書量は以前と比べてどのような変化を示しているか
やや「増えている」派が減り、「減っている」派が増加した、つまり読書量そのものは全体として減少傾向に加速がついたように見受けられる。「変わらない」派も増加しているがいずれもごくわずかなもので、誤差の範ちゅうとも受け止められる。いずれにせよ、少なくともこの5年の間では、読書量が減少傾向にあることに違いはない。何しろ増加したと判断している人は1割にも満たず、減ったと感じている人は2/3近くに達しているのだから。
さてそれでは、なぜ読書量が減ったのだろうか。減ったと回答した人に、思い当たる理由を複数回答で聞いた結果が次のグラフ。

↑ 読書量が減っている理由(複数回答、「読書量は減っている」との回答者限定)
もっとも多い理由は「仕事や勉強が忙しくて読む時間が無い」で5割強、次いで「視力など健康上の理由」で1/3強。読書が多分に趣味趣向の区分にあることを考えると、趣味の時間に割く時間が無く、読書にも手が出せない、配分する時間を減らさざるを得ないという状況は、昔も今も変わらないということになる。また、健康上の理由で止む無く読書量を減らさねばならない人も少なくない。
本離れ、読書離れが語られる際に、インターネット関連以外では大いに理由として挙げられる「テレビの方が魅力的」「本の魅力が減った」「近所に本屋や図書館が無い」とする意見では、テレビ周り以外は少数派。影響の一端には違いないが、大きな要素では無いことが分かる。また「テレビの方が魅力的」との回答率が結構な割合で減っている点にも注目したい。
多くの項目が経年変化を見せない中で、「情報機器で時間が取られる」の項目が大きく増加している。この情報機器とは具体的には従来型携帯電話、スマートフォン、タブレット型端末、パソコン、ゲーム機などを指し、その利用方法は特に問わない。つまりウェブブラウジングやソーシャルメディアへのアクセス、ゲームの利用、さらには電子書籍の購読すらも含まれている。
これらの利用に時間を取られ、紙媒体の読書量が減ったとする回答が大きく増加する流れは、大いに理解納得の出来るものである。そしてその流れは今後も加速するに違いない。
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